研究概要 |
本研究の最終年度に、『風水・暦・陰陽師-中国文化の辺縁としての沖縄-』と題する一書をまとめることができた(榕樹書林、2005,3,10刊)。本書は、1998年から2004年に至る間に、沖縄の術数研究を中心に書き貯めてきた論文集で、前回の科研(「前近代久米島文化の復元」)と今回の科研との集大成になっている。*印を付した章は、直接今回の科研によって得られた成果であるが、しかし、一書にまとめるに当たって、今回の科研を通して得られた新たな知見に基づいて全編を大幅に改稿した。ここには、近十数年にわたる文献調査、研究会等で得られた収穫がすべて織り込まれている。全書の構成は以下の通りである。 第I編 沖縄の風水 第1章 総説 第2章 「抱」と「情」-風水説の自然観 第3章 伊是名島の御風水所 第4章 占卜と風水-美里川墓仕立占書考- 第II編 沖縄の暦書と通書と日用百科事典 第1章 総説 第2章 通書の世界 第3章 通書『玉匣記』の初歩的研究(*) 第4章 『玉匣記』の沖縄流伝(*) 第5章 沖縄に伝来した『万宝全書』(*) 第III編 沖縄の易者・サンジンソー 第1章 総説 第2章 沖縄の術数とその担い手-久米島吉浜家文書を中心に- 第3章 近代沖縄のある知識人像-陰陽師・吉浜智改の世界- 第4章 サンジンソー金良宗邦とその蔵書
|