研究概要 |
この研究は、標記研究課題のもと,日本の中国「満蒙」への侵略過程における学問研究のありかたについて,当時の出版物を多角的に探求しようとするものである。平成14年度における研究実績は以下の通りである。 1892-93(明治25-26)年、ドイツのベルリンからシベリアを単騎横断した日本陸軍福島安正中佐の事績について、この一件にかかる多種大量の出版物を分析して、マスメディアという観点からする出版文化史上の意義と、日本人の「満蒙」イメージ形成に果たした役割を考察した。その成果は以下のようである。 (1)2002年5月30日-6月1日、桃山学院大学展示室において、特別小展示「福島中佐の単騎シベリア横断はどう宣伝されたか-媒体と言説-」を開催した。同展示用の解説パンフレットを作製配布し、初日と最終日に展示解説を行った。社会人をふくむ百名余が参観した。 (2)2002年9月28日富山県富山国際会議場で開催の第2回東アジア出版文化に関する国際会議において「福島安正のシベリア旅行に関する大衆向けメディアに見られる『満蒙』認識」と題する研究発表を行った。 (3)上記研究のまとめを研究成果報告書の形で刊行する(平成15年3月)
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