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2001 年度 実績報告書

ポリマー配向シンクロナイゼーションを用いた分極反転波長変換素子

研究課題

研究課題/領域番号 13022208
研究種目

特定領域研究(A)

研究機関千葉大学

研究代表者

尾松 孝茂  千葉大学, 工学部, 助教授 (30241938)

キーワード固体色素レーザー / 色素凝集体 / 波長可変レーザー / 非線形光学 / 縮退四光波混合 / 位相共役波発生
研究概要

強誘電ポリマー薄膜のポーリングが周期分極反転型導波路を作製するための最も重要なプロセスである。テトラフオレエチレン+フッ化ビニリデン共重合体のスピンコート膜を熱処理後にコロナ帯電によりポーリングした。D-Eヒステリシス曲線の残留分極からポーリング膜の結晶化度の上昇が確認できた。また、DSC測定では、融点が上昇すると同時にキューリー点が観測されなかったことから、キューリー点が融点より高く、固相では強誘電性を示すことがわかった。これらの結果から、ポーリング膜は自発分極が膜内で配向し、高い結晶性を持つことがわかる。
Nd : YAGレーザー励起光パラメトリック発生器を光源に用いて1.14μmのピコ秒光パルスをポーリング膜に入射すると、SHGにあたる570nmに強いピークを持つ発光を確認した。入射光の偏光方向はポーリングの方向に直交しているので、非線形定数のd_<11>を観測していることに相当する。ポーリングしていない膜ではこのような発光は全く確認できなかったこと、発光強度が入射光強度の二乗に比例すること、等から、ポーリングによる二次非線形性の発現を示すものだと思われる。
また、この発光570nmの発光以外に可視にブロードな発光が同時に観測されたが、現在のところ、発光のメカニズムはわかっていない。今後、入射レーザー光波長に対する発光スペクトルの測定を行い、発光メカニズムを解析する予定である。
次年度はメイカーフリンジ法による二次非線形定数の定量評価を行うと同時に、周期分極反転構造を有するポリマー薄膜を作製、性能評価を行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T.Yonekawa, T.Omatsu: "Self-diffraction of pico-second pulses in a saturable amplifier polymer dye"Optics Communications. (in press). (2002)

  • [文献書誌] Y.Yamada, T.Omatsu: "A novel phase conjugate broad-stripe laser diode with an external ring geometry"Japanese Journal of Applied Physics. 41. 215-222 (2002)

  • [文献書誌] T.Hirose, T.Omatsu: "Vectorial phase conjugator by degenerated four-wave mixing in a laser-pumped polymer dye amplifier"Optics Communications. 199. 215-222 (2001)

  • [文献書誌] M.Sugiyama, S.Inasawa, S.Koda, T.Hirose, T.Yonekawa, T.Omatsu: "Optical recording media using laser-induced size reduction of Au nanoparticles"Applied Physics Letters. 79. 1528-1530 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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