• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

アクチン、ホスファターゼなどの生体高分子と複合する有機化合物の創製と反応

研究課題

研究課題/領域番号 13024215
研究機関筑波大学

研究代表者

木越 英夫  筑波大学, 化学系, 教授 (90169839)

キーワードアクチン / プロテインホスファターゼ / アプリロニンA / 9-アントラセンカルボン酸 / 光アフィニティ / ハテルマライド
研究概要

有機小分子と生体高分子との相互作用の研究は有機化合物による分子認識機構を解明するとともに医学・生物学の分野では生物活性物質の作用機構解明や医薬品開発につながる必須の研究領域である。今回、対象生体高分子として細胞骨格タンパク質のアクチンと新型のプロテインホスファターゼに着目した。
海洋動物アメフラシから単離されたアプリロニンAは、細胞骨格タンパク質のアクチンに作用する新しい型の抗腫瘍性物質である。これまでの知見よりアプリロニンAの側鎖部がアクチン脱重合活性に重要な部分構造であることが判明していたので、アプリロニンAの約十分の一の活性を持つ側鎖部人工類緑体に光アフィニティ官能基を導入した誘導体2種を合成した。これらの化合物とアクチンの反応を行ったところ、アクチンを効率良く標識することが明らかとなった。現在は、標識部位の特定のために、標識体の酵素加水分解と断片の構造を検討している。
最近、9-アントラセンカルボン酸(9AC)に阻害されるこれまでには知られていない型のプロテインホスファターゼが存在していることが報告された。そこで、9AC誘導体を設計・合成し、これらのブロテインホスファターゼ阻害活性を検定した。その結果、3位にリンカーをつけた誘導体は目的とする酵素を阻害することが分かった。
新型の海洋産細胞毒性物質ハテルマライドNAの構造確定と標的分子検索を目的として、合成研究を行い、提出していた構造を修正した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A.Sakakura, Y.Takayanagi, H.Kigoshi: "Jolkinolide D pharmacophore : Synthesis and Reaction with Amino Acids, Nucleosides, and DNA"Tetrahedron Letters. Vol43/no34. 6055-6058 (2002)

  • [文献書誌] H.Kigoshi他4名: "Enantioselective Synthesis of 15-epi-Haterumalide NA Methyl Ester and Revised Structure of Haterumalide NA"Organic Letters. Vol5(印刷中). (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi