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2001 年度 実績報告書

マダコ後唾腺から分泌されるペプチドおよび毒性タンパク質の構造と生物活性

研究課題

研究課題/領域番号 13024274
研究種目

特定領域研究(A)

研究機関(財)サントリー生物有機科学研究所

研究代表者

南方 宏之  財団法人 サントリー生物有機科学研究所, 部長研究員 (90150143)

キーワードOctopus vulgaris / 後唾腺 / 生理活性ペプチド / タキキニン / 前駆体遺伝子クローニング / 毒性タンパク質
研究概要

マダコ後唾腺から以下に示すような生理活性ペプチドを純化、構造決定した。
軟体動物活性ペプチド
生物検定としてハマグリ心臓拍動増強活性を指標にした。ひとつは、D-アミノ酸含有ペプチドGly-D-Phe-Gly-Aspでハマグリ心臓の拍動頻度および収縮力を共に増強させた。アフリカマイマイ心臓活性ペプチドachatin-Iの同族ペプチドである。もうひとつは、軟体動物に広範に分布するFMRFamide関連ペプチドAla-Leu-Ser-Gly-Asn-Ala-Phe-Leu-Arg-Phe-NH_2で拍動頻度および収縮力を共に増強させた。
節足動物活性ペプチド
生物検定としてゴキブリ後腸収縮増強活性を指標にした。甲殻類心臓活性ペプチド(CCAP)の同族ペプチドであるVal-Phe-Cys-Asn-Thr-Phe-Gly-Gly-Cys-Thr-Ser Cys残基は、分子内ジスルフィド結合を持つ。ゴキブリ後腸自動収縮を段階的に増強した。
脊椎動物活性ペプチド
生物検定としてコイ直腸収縮増強活性を指標にした。二つの構造類似ペプチドを得た。Lys-Pro-Ser-Ser-Ser-Glu-Phe-Ile-Gly-Leu-Met-NH_2, Lys-Pro-Ser-Ser-Ser-Glu-Phe-Val-Gly-Leu-Met-NH_2 C-末端部5残基が、哺乳類において痛みの伝達物質であるsubstance P, neurokinin A, B等が含まれるタキキニンファミリーに特徴的なPhe-x-Gly-Leu-Met-NH_2配列を持ち、モルモット回腸に早い収縮活性を示したことから新奇タキキニンと考えられる。マウスに静脈注射すると血圧低下と呼吸停止を引き起こし、致死させた。前駆体タンパク質をコードする遺伝子をクローニングした。RT-PCR-サザンブロットより、前駆体遺伝子は、後唾腺のみに発現することが分かった。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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