研究課題/領域番号 |
13025214
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西尾 茂文 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00111568)
|
研究分担者 |
高野 清 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60302626)
永田 真一 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (60013182)
|
キーワード | 振動流型ヒートパイプ / COSMOSヒートパイプ / SEMOSヒートパイプ / マイクロチャンネル熱流動 / マイクロチャンネルヒートシンク / 最適化 / 細径化 |
研究概要 |
まず、マイクロチャネル・ヒートシンク(MCHS)の基礎となっている熱伝達解析式が、0.1mm程度以下の内径のマイクロチャネルにおいて成立しないという最近の報告を受け、内径1.0mmおよび0.5mmの円管について層流熱伝達実験を水について行い、圧力損失、熱伝達率ともに従来の解析結果をよく満足することを確認した。 次に、C0SMOS Heat Pipeについては、外部動力により流路内の液体に振動流を誘起して熱移動の促進を図るため、熱輸送量と投入動力との比である動作係数が大きい必要がある。このために、熱伝導率に注目した最適設計条件を解析的に探査し、たとえば振動角周波数と振幅を固定した場合、最も高い実効熱伝導率を実現する流体はρc_pの大きな流体であることが示された。また、目標の実効熱伝導率を最も小さな動作係数で実現する条件は、ρc_pが大きいことおよびプラントル数が小さいことであることを示した。この結果を基礎に、光造形システム等を用いてCOSMOS heat pipeを内蔵した高性能熱拡散板を試作した。特に、Gear-motor駆動の一体型COSMOS熱拡散板により、銅の20倍程度の実効熱伝導率までを達成した。 SEMOS heat pipeについて、R141bを作動流体とした場合、内径0.5mmでも作動すること、細径化するとtop-heatモードでも動作する可能性があることが分かったが、流路断面積あたりの熱輸送量の細径化に伴う増大傾向が飽和し始めていることも分かった。
|