2001 年度実績報告書

波長多重用フォトニックデバイス

研究課題

研究課題/領域番号	13026224
研究種目	特定領域研究(A)
研究機関	早稲田大学
研究代表者	宇高勝之早稲田大学, 理工学部, 教授 (20277817)
キーワード	半導体光デバイス / 超高密度波長多重 / 光クロスコネクト / 光スイッチ / 波長変換素子 / 多モード干渉導波路 / 半導体光増幅器
研究概要	本研究では、超高密度波長多量や光クロスコネクトシステムによる高度フォトニックネットワークを実現する上で不可欠な高速光スイッチや波長変換素子として、これまでに提案してきた半導体多モード干渉(MMI)導波路を用いた光スイッチング素子の特性向上のための検討を行った。その結果、以下の成果が得られた。 1)部分変調多モード干渉型光スイッチ(MIPS-P)の4×4構造についてFD-BPMによる特性解析を行い、1ポートスイッチングから4分岐に至るまで多機能動作が可能であることを示した。しかしながら、入力端に近い部分を屈折率変調した場合は、クロストークが劣化することも判明した。そこで、MMI導波路の中央部分を変調する多段2×2構造についても同様の解析を行い、4×4構造と同等のスイッチングを-20dB以下の低クロストークで、かつ約半分の素子長で実現でき、機能の柔軟性にも優れているとなどが分かった。 2)2×2構造MIPS-Pを作製するに当たり、屈折率変調領域を限定する上で重要な電流狭窄構造に関して、溝構造及びプロトン打ち込み構造について検討を行った.解析により、溝構造は溝寸法の制御が重要であること、プロトン打ち込み構造は素子特性に与える影響が小さいことなどが分かった。実験的には、作製の容易な溝構造でその効果を確認した。プロトン打ち込み条件について知見を得た。 3)半導体光増幅器(SOA)の相互位相変調効果を利用したMMI導波路を用いたマイケルソン干渉型波長変換素子を作製した。SOAとMM導波路集積構造の作製条件を検討し、SOAの特性向上を図った。その結果、無変調光ではあるが、2波長入力により消光比約9dBの相互位相変調効果が達成された。今後は、光スイッチについては効果的な電流狭窄構造の導入により2×2構造の低クロストーク化や高速スイッチング動作、多段化を検討する。波長変換についてはMMI導波路構造の最適化などにより消光比の向上及び変調光の導入について検討を進める。

研究成果

(6件)

すべてその他

すべて文献書誌 (6件)

[文献書誌] K.Utaka et al.: "Multi-mode interference photonic switches(MIPS)"IEEEJ. Lightwave Technology. (in press). (2002)
[文献書誌] K.Utaka et al.: "Analysis and fabrication of current-defined multi mode interference photonic switches with partial index-modulation regions(MIPS-P)"6th Optoelectronics and Communications Conference / Integarated Optics and Optical Communication Conference(OECC/IOOC2001). PO.2.03 (2001)
[文献書誌] K.Utaka et al.: "Fundamental evaluation of semiconductor waveguide-type in-line wavelength selective filters with Fabry-Perot etalon resonator"13th International Conference on Indium Phosphide and Related Materials(IPRM'01). WP-11 (2001)
[文献書誌] K.Utaka et al.: "Fabrication and fundamental evaluation of semiconductor waveguide-type in-line wavelength selective filters with Fabry-Perot etalon resonator"SubOptic 2001 International Convention. 4.3.8 (2001)
[文献書誌] 宇高勝之他: "4×4部分屈折率変調多モード干渉型光スイッチ(MIPS-P)の特性解析"第62回応用物理学会学術講演会(秋季). 14a-Y-3 (2001)
[文献書誌] 宇高勝之他: "多モード干渉導波路を利用したマイケルソン干渉型波長変換素子の試作"第62回応用物理学会学術講演会(秋季). 13p-Y-16 (2001)

2001 年度 実績報告書

波長多重用フォトニックデバイス

研究代表者

宇高 勝之 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20277817)

研究成果

[文献書誌] K.Utaka et al.: "Multi-mode interference photonic switches(MIPS)"IEEEJ. Lightwave Technology. (in press). (2002)

[文献書誌] K.Utaka et al.: "Fundamental evaluation of semiconductor waveguide-type in-line wavelength selective filters with Fabry-Perot etalon resonator"13th International Conference on Indium Phosphide and Related Materials(IPRM'01). WP-11 (2001)

[文献書誌] K.Utaka et al.: "Fabrication and fundamental evaluation of semiconductor waveguide-type in-line wavelength selective filters with Fabry-Perot etalon resonator"SubOptic 2001 International Convention. 4.3.8 (2001)

[文献書誌] 宇高 勝之 他: "4×4部分屈折率変調多モード干渉型光スイッチ(MIPS-P)の特性解析"第62回応用物理学会学術講演会(秋季). 14a-Y-3 (2001)

[文献書誌] 宇高 勝之 他: "多モード干渉導波路を利用したマイケルソン干渉型波長変換素子の試作"第62回応用物理学会学術講演会(秋季). 13p-Y-16 (2001)

2001 年度実績報告書

宇高勝之早稲田大学, 理工学部, 教授 (20277817)

[文献書誌] 宇高勝之他: "4×4部分屈折率変調多モード干渉型光スイッチ(MIPS-P)の特性解析"第62回応用物理学会学術講演会(秋季). 14a-Y-3 (2001)

[文献書誌] 宇高勝之他: "多モード干渉導波路を利用したマイケルソン干渉型波長変換素子の試作"第62回応用物理学会学術講演会(秋季). 13p-Y-16 (2001)