研究課題/領域番号 |
13027203
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三浦 猛 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教授 (00261339)
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研究分担者 |
山内 晧平 北海道大学, 水産科学研究科, 教授 (10109514)
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キーワード | 精子形成 / ニホンウサギ / アポトーシス / 雄性ホルモン / 雌性ホルモン / セリトリ細胞 / 内分泌かく乱物質 / 精巣器官培養 |
研究概要 |
内分泌攪乱物質のうち、p-ノニルフェノール(NP)、ジエチルスチルベストロール(DES)、ビスフェノールA(BPA)、アトラジン(AZ)およびベノミル(BM)の5種類の化学物質の精子形成に与える影響をウナギ精巣器官培養系を用いて形態学的に調べた。 上記の化学物質単独でのウナギ未熟精巣への作用を調べたところ、NPでは10μg/ml、DESでは100pg/ml、BAでは1ng/ml、AZでは10ng/mlおよびBMでは1ng/mlの濃度で雌性ホルモン:エストラジオール-17β(E2)に匹敵する精原幹細胞の再生分裂誘導能を示した。しかし、これらの化学物質の単独処理では、精原幹細胞の再生分裂以外には大きな影響を示さなかった。 雄性ホルモン:11-ケトテストステロン(11-KT)とこれらの化学物質との精子形成への相互作用を調べたところ、11-KT存在下でのDES、NPおよびBA処理では、培養精巣片に変態した精子が認められ、これらの化学物質は精子形成の進行自体には大きな影響を与えていないように思われた。しかし、11-KT存在下でのDESとNP処理に関しては、セルトリ細胞の顕著な肥大化が観察され、その結果として、精巣片中に含まれる生殖細胞の割合は著しく減少した。一方、11-KT存在下でのAZとBM処理は、精子形成の進行自体に多大なる影響を示した。11-KTとAZの同時処理では、若干の精原細胞の増殖が認められたものの、ほとんどの生殖細胞は精原幹細胞のままであった。11-KTとBMの同時処理では、11-KT単独処理と同様、精原幹細胞は増殖を開始したが、4ないし5回分裂を経験した精原細胞にアポトーシスが観察され、それ以上に発達した生殖細胞は全く認められなかった。
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