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2001 年度 実績報告書

硫黄-窒素三重結合を有する多元素環状化合物の合成と反応性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13029039
研究機関富山大学

研究代表者

吉村 敏章  富山大学, 工学部, 教授 (10158503)

研究分担者 藤井 孝宜  富山大学, 工学部, 助手 (00283060)
キーワード多元素環状化合物 / 流黄-窒素三重結合 / 合成化学 / 反応化学 / 理論化学
研究概要

本年度は、硫黄-窒素三重(S≡N)結合を有する多元素環状チアザイン類の合成とその合成方法の確立について重点的に行った。
(1)分子内イプソ置換反応による5員環状チアザインの合成
本研究の準備で見出した環状チアザイン、2,2'-ビフェニリレンフェニルチアザイン3の合成法をもとに、S-フルオロチアザイン1と2,2'-ジリチオジフェニル-エーテル又は-スルフィドと反応させた結果、目的とした6員環を有する環状チアザインは得られず、興味あることにジベンゾチオフェン骨格を有するチアザイン3が得られた。この反応について種々検討したところ、例えば、2,2'-ジリチオジフェニル-エーテルの場合、一旦、S-(o-フェノキシフェニル)ジフェニルチアザイン2を生成し、そのイプソ位置換反応により、5員環チアザイン3とフェノールを与えることが分かった。この結果により、チアジル基(S≡N)は電子吸引基として働くことが分かり、また、この反応は5員環チアザインの新規合成法になることが分かった。また、得られた化合物3の電気化学的性質を電気化学測定システムを用いて検討した結果、比較的低い酸化電位を示すことから、新規化学種であるチアジルラジカルの発生が示唆された。
(2)環状スルフィルイミンとSELECTFLUOR^<TM>との反応による5、6員環状フルオロチアザインの合成
環状チアザインの新規合成法について模索したところ、環状スルフィルイミンと親電子性フッ素化剤であるSELECTFLUOR^<TM>との反応により、対応する環状S-フルオロチアザインが得られることを見出した。更に、環状S-フルオロチアザインとモルフォリンとの反応により、新規多元素環状チアザインの合成にも成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takayoshi Fujii: "First Preparation and Crystal Structure of Heterocyclic λ^6-Sulfanenitrile,2,2'-Biphenylylene(phenyl)-λ^6-Sulfanenitrile"Tetrahedron Letters. 42・30. 5041-5043 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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