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2001 年度 実績報告書

多元素環状化合物のヘテロ原子α位の官能基化

研究課題

研究課題/領域番号 13029061
研究種目

特定領域研究(A)

研究機関大阪大学

研究代表者

今田 泰嗣  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (60183191)

キーワード環状ニトロン / ケテンシリルアセタール / 金属エノレート / 光学活性β-アミノ酸 / アルカロイド / 触媒的不斉合成
研究概要

本研究課題では,多元素環状化合物の環骨格への位置および立体選択的な官能基導入法を開発することを目的としている.本年度は多元素環状化合物として多様な生理作用を示す含窒素環状化合物に着目し,窒素原子のα位炭素上への位置および立体選択的な炭素官能基導入法を開発し,光学活性α位置換含窒素環状化合物の一般的合成手法を開発することを目的に研究を行った.我々は環状第2アミンの触媒的過酸化水素酸化による環状ニトロンの簡便で直接的な合成法を開発している.そこで,ニトロンへの炭素求核剤のジアステレオ選択的およびエナンチオ選択的付加反応を検討した.
環状ニトロンへの光学活性ケテンシリルアセタール,光学活性チタンエノレート,光学活性ホウ素エノレートなどの炭素求核剤の付加反応が高ジアステレオ選択的に進行することを明らかにした.また,これらの手法を光学活性β-アミノ酸誘導体およびアルカロイドの不斉合成に応用した.
光学活性ヒドロキシプロリンの触媒的過酸化水素酸化では,カルボキシル基の脱離を伴い光学活性環状ニトロンが高選択的に生成する.これらの光学活性環状ニトロンと,ケテンシリルアセタール,金属アセチリドなどの炭素求核剤の付加反応が高ジアステレオ選択的に進行することを明らかにした.これらの手法を活用して,アルカロイド等の不斉合成を行い,反応の実用性を示した.
光学活性ビナフトールを配位子とするチタン触媒存在下,ニトロンへのケテンシリルアセタールの付加反応が高エナンチオ選択的に進行する事を明らかにした.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yasushi Imada: "Palladium-Catalyzed Asymmetric Alkylation of Alka-2,3-dienyl Phosphates. Synthesis of Optically Active Allenes"Chemistry Letters. 2号. 140-141 (2002)

  • [文献書誌] Shun-Ichi Murahashi: "Enantioselective Addition of Ketene Silyl Acetals to Nitrones Catalyzed by Chiral Titanium Complexes. Synthesis of Optically Active β-Amino Acids"Journal of the American Chemical Society. 124巻(印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Shun-Ichi Murahashi: "Handbook of Organopalladium Chemistry for Organic Synthesis (分担執筆)"John Wiley & Sons, Inc.. 1817-1825 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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