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2001 年度 実績報告書

高反応性メタラサイクルを鍵中間体とする触媒反応

研究課題

研究課題/領域番号 13029063
研究種目

特定領域研究(A)

研究機関大阪大学

研究代表者

茶谷 直人  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30171953)

キーワードメタラサイクル / ベンザイン / カルボニル化 / 付加環化 / アントラキノン / インデノン / コバルト / パラジウム
研究概要

本研究では、新しいメタラサイクルを鍵中間体とする新規触媒反応の開発を自的とした。具体的には、高反応活性種であるベンザインのカルボニル化反応の開発を行い、幾つかの新規触媒的カルボニル化反応の開発に成功した。ベンザインの有機化学的研究は、付加環化反応などを中心に古くから行われている。これに比べてベンザイン-金属錯体の研究はあまり活発になされていなかった。さらに、ベンザイン-金属錯体を経る触媒反応の開発は今まで数報しか報告例がなく、ベンザインのカルボニル化の反応は全く知られていなかった。われわれは、ベンザイン前駆体を一酸化炭素加圧下、様々な遷移金属錯体を触媒に用いて検討を行った。その結果、コバルトカルボニルを触媒として加熱するとベンザイン2分子、一酸化炭素2分子からなるアントラキノンが選択的に生成することを見いだした。これは、ベンザインが触媒的にカルボニル化された初めての例である。さらに、パラジウム触媒存在下、ベンザイン前駆体、一酸化炭素、酢酸アリルと反応させるとインデノン誘導体が生成することを見いだした。この反応は、酢酸アリルとパラジウムから生成したアリルパラジウム種のベンザインへの付加、続く一酸化炭素の挿入、現化、β-水素脱離を経て反応が進行すると考えている。非対称なベンザインを用いると可能な2種類のインデノン生成物が得られることからも、系中でベンザインが発生して反応が進行していることを示している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 茶谷 直人: "Catalytic Carbonylation Reactions of Benzyne Derivatives"J.Am.Chem.Soc.. 123・50. 12686-12687 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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