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2001 年度 実績報告書

不斉な環状イミニウムイオン創成法の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 13029093
研究機関長崎大学

研究代表者

松村 功啓  長崎大学, 薬学部, 教授 (60026309)

研究分担者 真木 俊英  長崎大学, 薬学部, 助手 (10291535)
キーワードイミニウムイオン / 不斉合成 / 含窒素複素環 / ピペリジン / 電解酸化
研究概要

アミンやアミドの電極酸化により窒素原子のα位脱プロトン化が起こり,イミニウムイオンが生成する。このイオンは典型的なカルベニウムイオンであり,平面構造をとるため不斉は存在しない。しかし,本研究で,光学活性プロリノールとトリフルオロアセトアルデヒドとの反応で得た含窒素ビシクロ環を電極酸化することにより不斉イミニウムイオンができ,これに溶媒のメタノールが攻撃してほとんど100%の選択性でα-メトキシ置換含窒素ビシクロ環が生成することを見いだした。この現象は,純粋な不斉記憶ではなく,遠隔位にある不斉炭素によるジアステレオ選択的な影響でカチオン中心の不斉が残ったものである。さらに,この酸化生成物を酸で処理し,そのメトキシ基を脱離させて再度不斉環状イミニウムイオンを発生させ,アリルシランなどの求核剤を加えると、高選択的にアリル基などの求核剤を窒素原子のα位に導入できることを見いだした。その生成物が高い不斉を有していることから,中間体は不斉な環状イミニウムイオンであると推測した。また,N-ベンゾイルピペリジンの電極酸化で得られるα-メトキシピペリジン誘導体に、種々の条件でキラルルイス酸を加えて環状イミニウムイオンを発生させても炭素求核剤を不斉に導入することが出来なかったが,α-メトキシ-β,γ-不飽和ピペリジンに対して不斉リガンドのついた銅イオンを反応させると,マロン酸ジメチルを不斉に導入できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Matsumura: "Memory of chirality in the non-Kolbe reaction of N-arylcarbonylated L-proline"J. Electroanal. Chem.. 507巻1,2号. 71-74 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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