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2002 年度 実績報告書

生物活性を有する含窒素複素環天然物の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 13029111
研究機関東京理科大学

研究代表者

小林 進  東京理科大学, 薬学部, 教授 (70101102)

キーワードノルゾアンタミン / エポラクタエン / ポリオキシペプチン / ピロリジン / アルドール反応
研究概要

生物活性物質には含窒素複素環骨格を有するものが多く存在する。本研究では神経樹状突起伸長作用を有するエポラクタエンと、IL-6の産生を阻害することで骨粗鬆症の治療薬として期待されるノルゾアンタミン、癌細胞のアポトーシス誘導作用を有するポリオキシペプチンの合成研究を行った。
エポラクタエンの合成研究としては、シリル化された二環性エポキシラクトンに、フッ化物イオンとMS4Aの存在下に酸フッ化物を作用させる直接的なアシル化を見出した。これにより、従来法より一行程短縮することができた。また、エポラクタエンの生物化学的な研究をさらに推進するために、本合成法のもっとも特徴的なシリルエポキシラクトンのアルドール反応について詳細な条件検討を行い、効率的な方法に高めることができた。
ノルゾアンタミンの全合成研究では、すでにA環部分のエナンチオ選択的な合成法を確立しており、今年度はBC環部分を構築するための基礎的な検討を行った。その結果、エポキシシクロヘキセノンに低原子価サマリウムを作用させるとエノラートアニオンが発生することを見出した。今後、アルデヒドやエステルなどを有する基質を合成し、B環部分の合成に応用する。
ポリオキシペプチンについては、新しいセグメントであるヒドロキシメチルプロリンの別途合成法について検討した。その結果、アリルアルコールの不斉エポキシ化反応によって得られるアミノエポキシドにルイス酸を作用させると立体選択的かつ位置選択的な環化反応が進行し、ピロリジン骨格が生成することを見出した。さらに、立体選択的なメチル化により目的のセグメントの別途合成法を確立した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 長谷川大樹: "Asymmetric synthesis of novel β-methoxyacrylates bearing a chiral 1,2-cis-disubstituted cyclopropane substructure"Tetrahedron Letters. 43巻40号. 7185-7187 (2002)

  • [文献書誌] 内呂拓実: "The First Synthesis and Antifungal Activities of 9-methoxystrobilurin-type β-Substituted β-Methoxyacrylates"Bioorg.Med.Chem.Lett.. 12巻. 2821-2824 (2002)

  • [文献書誌] 沼尾長徳: "Novel Biological Activity of the Region (106-126) on Human Prion Sequence"Biol.Pharm.Bull.. 26巻2号. 229-232 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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