研究概要 |
超好熱性古細菌Thermococcus sp.strain KS-1由来シャペロニンの変異体を解析した結果、65番目のグリシンがATP加水分解に伴うリフォールディングに重要な残基であることを明らかにした。この残基の側鎖がセリンよりも大きい場合にはフォールディングに必要な構造変化が起きない。このグリシンはGroup II型で良く保存されており,ATPの加水分解に重要なAsp64に隣接していることから、ATP加水分解に伴うコンフォメーション変化がGly65を介して起きることが考えられる。古細菌型シャペロニンのbuilt-in-lidの開閉機構を解明する重要な手がかりとなると思われる。 Pyrococcus horikoshii OT3のプレフォルディンの機能解析を進め、シャペロニンと直接相互作用していることを免疫沈降およびビアコアにより明らかにした。プレフォルディンはN末またはC末の部分で基質タンパク質と相互作用していることが予想されているので、各サブユニットの末端を除去したDeletion Mutantを作成し、基質やとの結合に重要な部分の同定を行った。その結果,βサブユニットのC末8残基が基質との結合に重要であることがわかった.また種々のMutantの結晶化を行い,いくつかのMutantの結晶を得ることに成功したが,解析に十分なDiffractionを得ることは出きていない.
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