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2002 年度 実績報告書

フェレドキシン依存性酵素とフェレドキシンとの複合体結晶構造の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13033024
研究機関大阪大学

研究代表者

長谷 俊治  大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (00127276)

研究分担者 楠木 正巳  大阪大学, たんぱく質研究所, 助教授 (90135749)
キーワード電子伝達複合体 / フェレドキシン / フェレドキシン依存性酵素 / 亜硫酸還元酵素
研究概要

フェレドキシン(Fd)してトウモロコシ、スギナ、マラリア原虫由来のもの、Fd依存性酵素としてトウモロコシFd : NADP+還元酵素(FNR)と亜硫酸還元酵素(SiR)を用いて、以下の研究を遂行した。
1)トウモロコシSiRとFdとの電子伝達複合体の結晶構造解析を前年度に引き続いて行ったが、分解能の改善は得られておらず構造解明に至っていない。
2)スギナにはFdIとFdIIの2種のFdイソフォームが存在する。FdIには植物Fdに特徴的なArg39とGlu28の分子内塩橋構造が存在する。この塩橋構造はFd分子の安定性に重要であり、またFNRとの相互作用の際に、FdとFNRとの間の分子間塩橋に掛け変わるものである。FdIIではこの塩橋形成に対応する2残基は別の非解離性のアミノ酸に置換しており、分子の安定性やFNRとの相互作用の仕組みが異なるものと推定される。本年度は、このFdIIのx線結晶構造を決定した。その結果、Arg22とGlu58の間に新たな塩橋が形成されていることが判明した。この分子のFNRとの相互作用はFdIより強く、逆に、従来型の塩橋構造が形成できるように部位特異的改変を加えるとFdIと類似した特性に変化することも判明した。
3)マラリア・アピコプラストのFdのx線結晶構造を決定した。主鎖構造は植物由来の根型Fdと極めて類似したものであったが、分子表面の静電ポテンシャルはマラリアFd特有であった。これを反映して、FNRとの相互作用は、植物FNRに比べマラリアFNRとの方が強いことが判明した。この結果はマラリア特異的なFd : FNRの相互作用様式があることを示唆するものである。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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