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2001 年度 実績報告書

生体超分子複合体結晶のための低分解能の高精度X線回折強度データ測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13033029
研究種目

特定領域研究(A)

研究機関大阪大学

研究代表者

山下 栄樹  大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (00294132)

キーワード生体超分子複合体 / X線結晶構造解析 / 放射光
研究概要

生体超分子複合体のX線結晶構造解析における低分解能データは、位相改良における溶媒平滑化法や非結晶学的平均化法を行う上で重要なエンベロープの決定に欠けてはならないデータである。しかし、回折実験の測定系の問題のために、低分解の良質な回折強度データを得るのは困難である。そこで、本研究では、低分解能の回折強度データが高精度に集められる測定系を構築する。
低分解の回折強度データ測定を行う上で最も問題になるのは、ダイレクトビームストッパのサイズと結晶試料からの距離である。ダイレクトビームストッパはサイズを極力小さくし、結晶試料からできるだけ遠く離したところに置けば、低分解能領域の反射は観測できる。しかし、ダイレクトビームストッパのサイズを小さくすれば、結晶の直前に置かれた入射X線のサイズを決めるコリメータのエッジに引っかけた散乱X線がストッパから漏れ、低角側の反射にかぶると共に、低角側のバックグラウンドを上げ、構造解析に用いるのに十分な精度の回折強度データが得られない。そこで、まずは入射X線を整形する部品を試料直前に置くコリメータから、任意の位置に置けかつ任意のビームサイズが作ることが可能な4象限スリットに変えた。スリットを使用しても、エッジに引っかけた散乱X線が起こったので、この散乱線を取り除くために後段の試料直前に、φ0.5mmコリメータを用いた。このことにより、ビームストッパー付近に見られた散乱線をきれいに取り除け、低角側のバックグラウンドを下げることに成功した。また、X線ビームサイズが任意に変えられることから、結晶の大きさに合わせたビームサイズ(0.03mm〜0.15mmの間)が作れ、結晶サイズに応じた最適の回折強度データ収集が可能になった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Lee S.J., etc: "Intermonomer interactions in dimer of bovine heart cytochrome c oxidase"Acta Cryst.. D57. 941-947 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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