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2001 年度 実績報告書

ヒスチジン合成系タンパク質のX線結晶解析

研究課題

研究課題/領域番号 13033033
研究種目

特定領域研究(A)

研究機関大阪市立大学

研究代表者

宮原 郁子  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40271176)

キーワード蛋白質 / 酵素反応 / 分子認識
研究概要

大腸菌イミダゾールグリセロールリン酸シンターゼ(IGPS)をクローニングし、大量発現を行った。ヘテロダイマーとして精製し、結晶化を試みたがX線結晶解析に適した結晶を得ることができなかった。そこで、高度好熱菌由来のIGPSに研究対象を移しこの酵素に関してクローニング、精製、結晶化を行ったところ構造解析に適した結晶を得ることができた。引き続きSe-Met蛋白質の作成を試みたがNativeの酵素の発現量もあまり多くなかったこともあり、種々の条件を試したが結晶化に必要な量の酵素を精製することが不可能であった。そこで重原子誘導体を作成し、構造決定を試みた。2種類の水銀誘導体が得られ、構造決定をおこなうことができた。現在構造を決定し、基質アナログとの複合体作成を検討中である。
大腸菌由来ヒスチジノールリン酸アミノ基転移酵素(HspAT)に関しては、補酵素であるピリドキサールリン酸(PLP)とHspがシッフ塩基を形成しケチミンの状態の構造解析を行うことができた。HspATはアスパラギン酸アミノ基転移酵素(AspAT)とアミノ酸配列の相同性が高く、全体構造のモチーフはほぼ同一であった。しかしながら、大腸菌のAspATよりも高度好熱菌Thermus themophilis HB8由来AspATに似ているという非常に面白い結果が得られた。また、活性部位のアミノ酸残基も、アミノ基転移反応に必須とされるアミノ酸はHspATとAspAT間で保存されていたが、かしながら基質認識にかかわる残基が異なっていた。さらに基質取り込み時における構造変化は、AspATのようにドメインやヘリックスの動きによるopen-closed構造ではなく、フレキシブルなループ構造が活性部位にふたをするということがわかった。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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