研究課題/領域番号 |
13035030
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
酒井 規雄 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助教授 (70263407)
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研究分担者 |
白井 康仁 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (60263399)
斎藤 尚亮 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 教授 (60178499)
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キーワード | プイロテインキナーゼC / 蛋白質リン酸化 / トランスジェニックマウス / 神経可塑性 / 小脳プルキンエ細胞 / Tet制御システム |
研究概要 |
(1)Tet制御システムを用いたgammaPKC-GFP, epsilonPKC-GFPトランスジェニックマウスの解析 既に、neuron specific enolase promoterの下流にtTAを発現するマウス(NSE-tTA)、calcium calmodulin kinasell promoterの支配下にtTAを発現するマウス(CamKll・tTA)の特徴につき解析をすすめており、NSE-tTAマウスは、線条体、小脳特異的にtTAを発現誘導させることを確認した。現在、NSE-tTAマウスとgammaPKC-GFPトランスジェニックマウスを掛け合わせ、小脳プルキンエ細胞にgammaPKC-GFPを発現することに成功した。このマウスから、小脳生スライスを作製し、2光子励起レーザー顕微鏡を用いて、gammaPKCのトランスロケーションの観察を試みている。各種グルタミン酸受容体作用薬、あるいは電気刺激により、gammaPKCのトランスロケーションが観察可能であることを確認した。また、CamKll-tTAマウスとgammaPKC-GFPマウスを掛け合わせ、海馬を含む前脳全体にgammaPKC-GFPが発現するマウスも作製し、現在解析を行っている。 (2)PKCターゲティングを脳部位特異的に減弱させたトランスジェニックマウスを作製し神経特異的機能とPKCとの関連を明らかにする。 deltaPKCのPDK1リン酸化部位のみを培養細胞内に過剰発現することにより、deltaPKCのPDK1によるリン酸化が抑えられ、deltaPKCのmaturatonが妨げられることが確認された。また、この処置により、アポトーシスを引き起こすことが見いだされ、Akt/PKBの関与が示唆された。今後、このdeltaPKCのPDK1リン酸化部位のみを培養細胞内に過剰発現した細胞を用いて、PKCターゲティングがどのように変化しているかを検討する予定である。また、これら培養細胞を用いた検討に加えて、トランスジェニックマウスの作製を開始する予定である。
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