研究課題/領域番号 |
13035032
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
竹居 孝二 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40322226)
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研究分担者 |
山田 浩司 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80325092)
絹田 正裕 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (40135942)
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キーワード | 脳 / 神経 / Klotho / エンドサイトーシス / 脈絡叢 / 老化 |
研究概要 |
1.老化モデルマウスを用いた解析 老化脳における神経シナプスの変化を調べるため、老化モデルマウスであるKlotho変異マウス海馬シナプスにおけるタンパク発現を精査した。蛍光免疫染色法および蛍光強度の定量的測定では、シナプス小胞のマーカーであるSynaptophysinの発現が海馬CA3領域において軽度減少していた。次にシナプスエンドサイトーシス機能蛋白(Clathrin、AP2、Dynamin1、Amphiphysin1など)の発現と局在をそれぞれウエスタンブロッティング、蛍光免疫染色法により調べた。Klotho変異マウス海馬ではDynamin1の発現がわずかにの減少していたが、他のタンパクについては変化はみられなかった。 2.Klothoタンパクの局在 Klotho変異マウス脳における上記の変化とKlothoタンパクの関連を明らかにする目的で、Klothoタンパクの局在を蛍光免疫染色法により調べた。既にKlotho mRNAは脈絡叢上皮に局在することが報告されているが、Klothoタンパクも脈絡叢に特異的に発現していた。さらに共焦点顕微鏡観察、金コロイドを用いた凍結免疫電顕法により、Klothoタンパクが脈絡叢上衣細胞のapical側(脳室側)に選択的に局在することが明らかになった。脈絡叢は脳脊髄液の産生、調節に機能することから、Klotho変異マウス脳にみられた上記の比較的軽度な変化は、脳脊髄液産生、調節の変化を介した二次的な変化である可能性が示唆された。
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