• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

哺乳類ポリコーム群によるリンパ球機能のコントロール

研究課題

研究課題/領域番号 13037007
研究機関千葉大学

研究代表者

青江 知彦  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (90311612)

研究分担者 古関 明彦  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40225446)
キーワードポリコーム群 / クロマチン / Th2分化 / Hox / Mel-18
研究概要

ポリコーム群は、増殖期の細胞において、細胞分裂後にその母細胞の形質を娘細胞にに伝達するために必要な、いわば細の胞記憶に寄与するシステムとして位置付けられてきた。我々は、ほ乳類ポリコーム群Mel-18を欠損したマウスを用いて、そのような記憶メカニズムに寄与するだけでなく、細胞増殖過程と成熟T細胞の機能的な分化にも必要であることを示してきた。その作用発現機序を明らかにするために、Mel-18結合タンパクであるRing1Bを単離し、さらにMel-18に相同性のあるRing1B結合クンパクであるMBLR(Mel-18/Bmi-1-like RING finger protein)を同定した。これらの機能を明らかにするために、それぞれのミュータントマウスを作成し、表現型の解析を試みた。Ring1Bの低形成型ミュータントマウスを作成したところ、Mel-18同様にホメオティック変異が見られ、また、染色体免疫沈降により、Hox複合体に結合していることを明らかにした。すなわち、Ring1BはHox複合体遺伝子座に直接結合し、その転写制御に寄与することを明らかにした。また、MBLRを欠損したマウスでは、Mel-18欠損マウスとは逆のタイプのホメオテイック変異(前方化)が見られた。また、Mel-18欠損マウスではIL4の発現が低下していたのに対し、MBLR欠損マウスでは、IL2の発現低下が観察された。Mel-18/MBLR二重欠損マウスでは.骨格異常はお互いに抑制しあったことから、MeL-18とMBLRとは拮抗的に作用することが想定された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Miki, T: "Mouse model of Prinzmetal angina by disruption of the inward rectifier Kir6.1"Nature Med. 8. 466-472 (2002)

  • [文献書誌] Murakami, H: "Elbow Knee synostosis (Eks) : A new mutation on mouse Chromosome 14"Mammalian Genome. 13. 341-344 (2002)

  • [文献書誌] Yamaki, M: "The mouse Edr2 (Mph2) gene has two forms of mRNA encoding 90-and 36-kDa polypeptides"Gene. 288. 103-110 (2002)

  • [文献書誌] Suzuki, M: "Involvement of the Polycomb-group gene Ring1B in the specification of the anterior-posterior axis in mice"Development. 129. 4171-4183 (2002)

  • [文献書誌] Akasaka, T: "MBLR, a new RING finger protein resembling mammalian Polycomb gene products, is regulated by cell cycle-dependent phosphorylation"Genes Cells. 7. 835-350 (2002)

  • [文献書誌] Fukuda, K: "Mesenchymal expression of Foxl1, a winged helix transcriptional factor, regulates generation and maintenance of gut associated lymphoid organs"Dev. Biol.. (in press). (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi