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2002 年度 実績報告書

インターロイキン15によるメモリ-型CD8+T細胞のシグナル伝達機構

研究課題

研究課題/領域番号 13037017
研究機関九州大学

研究代表者

吉開 泰信  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (90158402)

キーワードIL-15 / IL-15トランスジェニックマウス / IL-15ノックアウトマウス / エフェクタ-CD8+T細胞 / メモリ-CD8+T細胞 / Listeria monocytogenes / H2M3テトラマー
研究概要

分泌型IL-15トランスジェニック(Tg)マウスを用いて、IL-15の抗原特異的メモリーCD8+T細胞の維持機構を解析し、IL-15の過剰発現はエフェクターCD8+T細胞のbcl-2発現を高めることで、activation-induced apoptosisを防ぎ、さらにメモリ-タイプのCD8+T細胞の細胞分裂を誘導することによって、感染21日目以降のメモリーCD8+T細胞数を増加させることを明らかにした。一方、内因性IL-15の産生が抑制されているH-2^dバックグラウンドの非分泌型IL-15TgマウスとH-2^bバックグラウンドのIL-15ノックアウトマウスにL.monocytogenesを感染させてListeria抗原特異的CD8+T細胞をPEで蛍光ラベルしたH-2K^d4量体にリステリオリシン(LLO)91-99番目のペプチドを結合させたテトラマー、また同様にラベルしたH2M34量体にフォルミル化メチオニンを含むリステリア由来のペプチドを結合したテトラマーを用いて、リステリア抗原特異的CD8+T細胞の推移を調べた。非分泌型IL-15TgマウスおよびIL-15ノックアウトマウスでは、感染早期(5、7、9日目)の脾臓および腹腔内では特異的CD8+T細胞はコントロールマウスに比べて著しく有意の増加していた。一方、感染後期(21日目以降)では逆に有意に減少した。IL-2ノックアウトマウスでは感染早期のエフェクターCD8+T細胞の産生は障害されていたが、感染後期ではコントロールに比べメモリ-CD8+T細胞が有意に多かった。IL-15はメモリ-CD8T細胞の維持に重要であるが、エフェクターCD8+T細胞の産生には抑制的に働くと考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Yajima, T., et al.: "Overexpression of IL-15 in vivo Increases antigen-driven memory CD8+T cells following a microbe exposure"J. Immunol.. 168. 1198-2003 (2002)

  • [文献書誌] Yajima, T., et al.: "Overexpression of interleukin-15 in vivo enhances anti-tumor activity against MHC class I-negative and -positive B16 melanoma throught augmented NK activity or Ag-specific cytotoxic T cell responses"Int. J. Cancer. 99. 573-578 (2002)

  • [文献書誌] Umemura M: "Overexpression of interleukin 15 prevents the development of murine retrovirus-induced acquired immunodeficiency syndrome"FASBJ. 16. 1755-1763 (2002)

  • [文献書誌] Shimizu H et al.: "Toll-like receptor 2 contributes to liver injury induced by Salmonella infection through Fas ligand expression on NKT cells in mice"Gastroenterology. 123. 1265-1277 (2002)

  • [文献書誌] Hiromatsu T., et al.: "Overexpression of IL-15 protects against Escherichia coli-induced shock accompanied by inhibition of TNF-α-induced apoptosis"J. Infect. Dis.. (in press). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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