• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

CD19によるB細胞活性化シグナルの制御メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 13037037
研究機関国立国際医療センター(研究所)

研究代表者

藤本 学  国立国際医療センター, 研究所, 室長 (90272591)

キーワード免疫 / シグナル伝達 / Bリンパ球 / 自己免疫 / CD19 / CD22
研究概要

CD19によるB細胞活性化シグナルの制御メカニズムを多角的に解析した。まずCD19が抗原受容体シグナルを制御する機序をPI3キナーゼとの関係を重点に検討し,CD19がPI3キナーゼ・Btkのシグナル伝達経路と独立した系と依存した系の双方をもっていることを明らかにした。また,CD19がCD19/CD21複合体として補体系のシグナル伝達ユニットとして抗原受容体シグナルを増幅する際にCD22抑制経路を遮断することがその主たる分子機序であることを明らかにした。また,CD19は抗原受容体以外のシグナル伝達も制御しているが,CD19がLPSシグナルを調節するRP105受容体架橋によりリン酸化を受け,JNKの活性化を誘導することによりLPSシグナル伝達を制御していることを示した。さらに,CD19の自己免疫疾患病態における役割を強皮症モデルマウス(Tight-skinマウス)において検討した,CD19欠損Tight-skinマウスは自己抗体の産生が抑制されたのみならず皮膚の線維化も著明な改善を示し,こうした病態の形成にも深く関与していることが示唆された。CD19は,Lyn,Vav,PI3キナーゼ,CD22など様々なシグナル伝達系を制御している。BCRシグナルのearly phaseにはCD19はLynの活性化増強に重要な役割を果たしており,一方BCRシグナルのlate phaseではPI3キナーゼの活性化維持に重要な役割をもっていると考えられた。CD19はまた抑制性フィードバック経路であるCD22の活性化にも必須であり,BCRとCD19の共刺激ではこのCD22経路が抑制されることによりシグナルが増幅されると考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Fujimoto M, Poe JC, Satterthwaite AB, Wahl MI, Witte ON, Tedder TF.: "Complementary roles for CD19 and Bruton's tyrosine kinase in B lymphocyte signal transduction"J Immunol. 168. 5465-5476 (2002)

  • [文献書誌] Fujimoto Y, Tu L, Miller AS, Bock C, Fujimoto M, Doyle C, Steeber DA, Tedder TF.: "CD83 expression influences CD4+T cell development in the thymus"Cell. 108. 755-767 (2002)

  • [文献書誌] Saito E, Fujimoto M, Hasegawa M, Komura K, Hamaguchi Y, Kaburagi Y, Nagaoka T, Takehara K, Tedder TF, Sato S.: "CD19-dependent B lymphocyte signaling thresholds influence skin fibrosis and autoimmunity in the Tight Skin mice"J Clin Invest. 109. 1453-1462 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi