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2001 年度 実績報告書

ウイルス抵抗性遺伝子のシグナル伝達経路の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13039007
研究種目

特定領域研究(A)

研究機関東京農工大学

研究代表者

丹生谷 博  東京農工大学, 遺伝子実験施設, 教授 (60135936)

キーワード植物ウイルス / トマトモザイクウイルス / 宿主因子 / 抵抗性因子 / N遺伝子 / 形質転換植物 / ウイルス抵抗性 / タンパク質間相互作用
研究概要

高等植物におけるシグナル伝達経路を解析するためのモデルシステムとして,植物と病原体との特異的な相互作用と抵抗性の発現について研究した。タバコモザイクウイルスに対する抵抗性に関与するN遺伝子産物はヌクレオチド結合(NBS)ドメインやロイシンリッチリピート(LRR)ドメインに加えて,動物のTollやIL-1Rに相同性を示すTIRドメインを有する。本研究課題では,N遺伝子産物の下流に存在するシグナル伝達経路を明らかにする目的で,各ドメインを含む組換えタンパク質をプローブとするファーウエスタンブロッティング法により,各ドメインと相互作用するcDNA産物をスクリーニングした。得られたcDNAクローンの機能解析を行い,さらに下流の核内転写因子の関与について示唆が得られた。
具体的には,タバコ(N. tabacum Samsun NN)の健全葉およびTMV感染葉由来のcDNAを含む発現型ファージライブラリーを作製した。320万クローンをスクリーニングした結果,253個の陽性クローンを単離したが,そのうち235個が14-3-3ファミリーに属するcDNAであった。重複を除くと陽性クローンは6種類の14-3-3タンパク質イソフォームに分類されたが,これらは全てTIRドメインに結合牲を示した。14-3-3以外は11種類のNIP(N-interacting protein)に分類され,そのほとんどがLRRドメインに結合性を示し,これらの中には機能未知の新規なクローンおよび転写コアクチベーターや翻訳開始因子と相同性を示すクローン等が含まれていた。これらのcDNAを植物細胞に導入し,過剰発現やサイレンシングによる発現抑制を誘導して,N遺伝子による抵抗性発現に及ぼす影響を調べることが新しい課題として残された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Naomi SASSA: "Molecular characterization and in situ expression pattern of pea SCARECROW gene"Plant Cell Physiology. 42. 385-394 (2001)

  • [文献書誌] Yasuhiko MATSUSHITA: "The tomato mosaic tobamovirus movement protein interacts with a putative transcriptional coactivator KELP"Molecules and Cells. 12. 57-66 (2001)

  • [文献書誌] Yasuhiko MATSUSHITA: "Phosphorylation of the movement protein of Cucumber mosaic virus in transgenic tobacco plants"Virus Genes. (印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Yasuhiko MATSUSHITA: "Cloning of a tobacco cDNA coding for a putative transcriptional coactivator MBF1 that interacts with the Tomato mosaic virus movement protein"Journal of Experimental Botany. (印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Yasuhiko MATSUSHITA: "Isolation of a cDNA for a nucleoside diphosphate kinase capable of phosphorylating the kinase domain of the self-incompatibility factor SRK of Brassica campestris"Journal of Experimental Botany. (印刷中). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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