1神経細胞特異的Rac1欠損マウスの作成 (1)コンディショナルRac1欠損マウス作成のためのrac1遺伝子全長を含むBACクローンをマウス129染色体DNABACライブラリーから新たに単離した。さらに、開始コドンを含むエキソンの5'非翻訳領域にloxPを導入するベクター、およびrac1遺伝子の最終エキソンのpolyA付加シグナルの3'領域にloxP-EGFPを導入するベクターをrecAをcisに持つBACDNA改変用ベクターを用いて作成した。この2つのベクターをrac1BACDNAを持つ大腸菌に導入し、相同組換えにより、これら2つの構築をrac1BACDNA中に導入した(flox-rac1-EGFP)。このDNAを前核期受精卵にインジェクションし、現在flox-rac1-EGFPトランスジェニックマウス(Tg)を4系統得た。 (2)フィーダーを必要としないES細胞を用いたノックアウトマウスの作成のためのセットアップを行ったごRac1ターゲッティングベクターを新たにES細胞にトランスフェクションし、相同組換え体の単離、ES細胞の杯盤胞期胚へのインジェクションによりキメラマウスを作成し、現在rac1(+/-)マウスを得た。このマウスとflox-rac1-EGFP Tg、さらに部位特異的プロモーターCreマウスを交配することにより、部位特異的Rac1欠損マウスが完成する。 2 NMDA受容体NR2B/NR2A置換マウスの作成 NR2B/NR2A置換マウス作成のため、NR2B遺伝子を含むBACクローンをマウス129染色体DNABACライブラリーから新たに単離した。さらに、NR2AcDNAを入手し、現在置換マウス作成のためのベクターを構築中である。
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