研究課題/領域番号 |
13107202
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
室賀 健夫 核融合科学研究所, 炉工学研究センター, 教授 (60174322)
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研究分担者 |
長坂 琢也 核融合科学研究所, 炉工学研究センター, 助教授 (40311203)
田中 照也 核融合科学研究所, 炉工学研究センター, 助手 (30353444)
鈴木 晶大 東京大学, 工学研究科, 助教授 (80332188)
寺井 隆幸 東京大学, 工学研究科, 教授 (90175472)
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キーワード | 核融合炉材料 / 被覆 / ブランケット / トリチウム透過 / 絶縁皮膜 |
研究概要 |
核融合炉材料用のトリチウム透過防止障壁、腐食防止、MHD絶縁の開発を目標とし、核融合科学研究所、東京大学、マックスプランクプラズマ物理研究所の協力で、大面積、高速度でトリチウム透過防止障壁被覆およびMHD絶縁被覆を行う手法を開発し、核融合ブランケット構造材料での適用性の評価を行うことを目的とした。平成13年度は核融合科学研究所で開発製作した高純度低放射化バナジウム合金(NIFS-HEAT-2)の上に、トリチウム透過障壁用酸化アルミニウム被覆をマックスプランクプラズマ物理研究所のアークプラズマ成膜装置を用いて行い、平成14年度は酸化物絶縁体であるEr203の被覆を行ない、形成速度が最大になるように、最適条件を見出した。平成15年度はEr203の被覆を中心に、構造とリチウム耐食性をマックスプランクプラズマ物理研究所、東京大学、核融合科学研究所で評価した。平成16年度は、核融合ブランケットにおける目標である、700℃の液体リチウムにおける長時間安定性試験を行った。その結果、成膜時の基板温度を500℃以上に上げると、得られた被覆の結晶性が高く、700℃、1000時間浸漬しても殆ど腐食が見られないことが分かった。組織観察等により、高温基板で安定な被覆ができる理由として、高結晶性の被覆が形成されることと、基板表面の酸化層が拡散することにより、界面が直接接合することによると結論付けられた。本研究により、液体リチウムブランケット用の長寿命MHD絶縁被覆製作の見通しが明らかになった。
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