• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

法整備の包括的枠組み(2)司法制度の改革と現状

研究課題

研究課題/領域番号 13123206
研究機関早稲田大学

研究代表者

戒能 通厚  早稲田大学, 大学院・法務研究科, 教授 (00013011)

キーワード比較法 / 民事法学 / 公法学 / 市場経済化 / 土地所有 / 法整備支援 / 法の移植 / 社会主義
研究概要

法整備支援とは、資本移転のための法の平準化・共通化という「戦略的」課題への対応という側面を有するが、「法整備支援」につきまとう一方向的「援助」という視点ではなく、法の移植に関わる問題を双方向的に捉えつつ、比較法学による「総合化」がなされる必要がある。その際、ヨーロッパにおける法の調和的発展が「人間の尊厳」を価値的な基盤として展開しつつあることが、批判的視点を含めて参照されるべきであろう。この意味ではこの課題は、ヨーロッパ発信の比較法学の「普遍主義的」潮流の延長にあるが、比較法の理論の関係では、法と社会との全体的、部分的、断片的なカプリングの有り様にしたがって法の移植は可能である場合とそうでない場合があるのであって、一義的な説明は適切ではないであろう。また、そこでは歴史・地域研究の成果とそれとの協働が不可欠となるのであって、わが国ではその面でユニークな理論を構築できる研究上の基盤がある。最終的なとりまめを目指して、東京地区を中心とするこの班では、今年度は、このように「法整備支援」に限定したとらえ方ではなく、現代における法と社会の関係についての一つの特徴的現象としてこの課題を分析することとし、対象を「市場経済化」と所有、とりわけ土地のそれに限定することとした。そのため、昨年度まで行ってきたベトナムにおける「土地使用権」の問題を中国との比較で見る視点を導入し、現地の研究者との間で、主に以下の論点について意見交換を開始し、最終年度はこれを本格的にとりまとめる予定である。1)市場経済化と社会主義、「所有」による土地の「国家管理」、「契約」による商品化と司法機構2)不動産権の構造(土地建物の関係)、土地法と民法、登記制度、3)所有権と公共的な制限と「国家的公共性」、4)農業政策と農地集積、農民層分解、「経営」団体等。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004 2003

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 比較法学に関する若干の問題2005

    • 著者名/発表者名
      戒能通厚
    • 雑誌名

      比較法学会、比較法研究 66号

      ページ: 291-297

  • [雑誌論文] 比較法学の課題と展望(書評、滝澤編)2003

    • 著者名/発表者名
      戒能通厚
    • 雑誌名

      社会体制と法 4号

      ページ: 102-113

  • [図書] ベトナム現地調査報告-土地使用権と司法の機能2004

    • 著者名/発表者名
      戒能通厚, 棚澤能生, 野村豊弘, 松本恒雄, 鮎京正訓他
    • 総ページ数
      348
    • 出版者
      科研費によるプリント印刷
  • [図書] ベトナム現地調査報告書2003

    • 著者名/発表者名
      戒能通厚, 糊澤能生, 野村豊弘, 松本恒雄, 武藤司郎, 小川裕之, 向笠友子
    • 総ページ数
      427
    • 出版者
      研究費によるプリント印刷

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi