研究課題/領域番号 |
13126202
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
荒井 正彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60125490)
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研究分担者 |
岩佐 信弘 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30223374)
藤田 進一郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80156869)
下川部 雅英 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40125323)
白井 誠之 産業技術総合研究所, 超臨界流体研究センター, 主任研究員 (70250850)
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キーワード | メタノール水蒸気改質 / 水素製造 / 酸化反応場 / Pd-Zn合金触媒 |
研究概要 |
酸化反応場でのアルコール改質による高効率水素製造触媒プロセスの設計・開発の知見を得ることを目的に、本年度は以下の研究を行った。 前年度の研究において、メタノール水蒸気改質による水素製造に対してPd-Zn合金触媒が高い選択性を示すことを明らかにしたが、本年度はPd-Zn合金触媒の高分散化による活性向上を図るとともに酸化反応場における特性評価を行ない以下に示す結果を得た。 高分散Pd-Zn合金触媒の調製 CeO_2にPdとZn成分を担持した後、焼成、還元を行うことにより、CeO_2上にPd-Zn合金が生成すること、この触媒がメタノール水蒸気改質に対し高い選択性を示すことを見出した。さらに、PdおよびZnの担持方法や組成、焼成および還元条件の最適化を図ることにより、従来のPd/ZnOの還元により調製したPd-Zn合金触媒よりも高活性な触媒の調製に成功した。この触媒は、Cu触媒が失活する350℃以上においても活性の低下が認められず、優れた熱安定を示すことを明らかにした。 酸化反応場におけるPd-Zn合金触媒の特性評価 メタノール水蒸気改質を酸素共存下で行なうと、Pd-Zn合金触媒上ではメタノール部分酸化反応(CH_3OH+1/2O_2→2H_2+CO_2)が迅速に進行し、低温におけるメタノール転化率および水素生成速度が著しく増加することを明らかにした。一方、金属Pd上では酸素の共存により転化率は向上するが、メタノール酸化反応(CH_3OH+3/2O_2→2H_2O+CO_2)が起こるため水素生成速度は減少する。また、酸化反応場においてもPd-Zn合金の構造は保持されており、耐酸素性および熱安定性に優れていることを明らかにした。
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