研究概要 |
1)アルミ構造体触媒の調製 触媒調製は、A1050のアルミニウム材料を用いて成型したセレート型熱交換器材料を4wt%のシュウ酸溶液中で陽極酸化し、80℃前後で水和処理を行い500℃で焼成した厚さ50μmから150μmの多孔質アルミナ皮膜を有するアルマイト材にCuO, MnO2等の金属酸化物触媒を担持したアルマイト触媒の調製法を確立した。実験変数は、陽極酸化では、温度、時間、酸濃度、電流密度であり、水和処理では、温度、時間・ペーハーである。 従来のアルマイト製造技術と異なる点は、アルマイト膜厚が50ミクロンから200ミクロンと従来の10倍から40倍になっていることと、ポワーワイドニング処理、水和・焼成処理によりアリミナの比表面積を10倍から50倍に高くして触媒用の多孔質被膜を形成させるようにした点である。13年度は、セレート型構造体の触媒化にせいこうした。また、プレート型触媒による触媒反応装置の製作、性能評価を行った。 2)構造体触媒を充填した触媒反応装置の特性評価 調製したアルマイト触媒を用いて内容積1リットル程度の触媒反応器を製作し、200℃から300℃の間でメタノールの水蒸気改質反応を行い、市販の粒状触媒と比較して、伝熱性、耐久性、反応性に優れ、従来の反応器の1/10の大きさになる可能性があることが示された。
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