研究課題/領域番号 |
13126214
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
竹平 勝臣 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70294535)
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研究分担者 |
梶岡 秀 広島県立西部工業技術センター, 材料技術部, 部長(研究職)
宍戸 哲也 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80294536)
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キーワード | 固体電解質 / 炭化水素部分酸化 / メンブレンリアクター / 格子酸素 |
研究概要 |
Au|YSZ|AgセルのAu電極上にMoとVを反応性スパッタリングにより同時に積層させ、Mo-V-O/Au|YSZ|Agセルを作成した。積層させた複合酸化物は、主にMoV_2O_8相からなることが明らかとなった。Mo-V-O/An|YSZ|Agセルを用いてエタン、プロパンの酸化反応を行ったところ、MoO_3あるいはV_2O_5単独の場合よりも酸化脱水素活性が大幅に向上した。このときMoV_2O_8相の結晶成長方位と酸化活性と間に相関が認められた。即ち、プロパンからプロピレンの生成に対しては、MoV_2O_8の[001]面が、エタンからエチレンの生成については、[110]面がそれぞれ有効であることが明らかとなった。また、Mo-V複合酸化物触媒上にさらにMoO_3を反応性スパッタリングにより積層させたMoO_3/Mo-V-O/Au|YSZ|Agセルでは、プロパンから含酸素化合物であるアクロレインが生成した。これは、MoV_2O_8上での酸化脱水素により生成したプロピレンがMoO_3上でさらに酸素挿入を受けたためと考えられる。また、MoV_2O_8を固相反応により調製し、通常の流通式反応装置で反応を行いMoO_3/Mo-V-O/Au|YSZ|Agセルとの比較を行ったこところ、触媒重量当たりの活性は、メンブレンリアクターについて通常の流通式反応装置での反応の数10倍の値を示すことが明らかとなった。 さらに、Au|YSZ|Agセル上にNi/Perovskiteあるいは、ハイドロタルサイトを前駆体として調製した担持Ni触媒を取り付け、メタンの部分酸化反応による合成ガス製造について検討を行った。反応は、ほぼ選択的に進行し、高い合成ガス選択性が得られた。
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