研究課題/領域番号 |
13126219
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
上村 芳三 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60160222)
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研究分担者 |
愛甲 涼子 鹿児島大学, 工学部, 教務職員 (50244265)
吉田 昌弘 鹿児島大学, 工学部, 助手 (50315397)
幡手 泰雄 鹿児島大学, 工学部, 教授 (00038051)
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キーワード | 水素 / 選択透過膜 / パラジウム / メタン / 二酸化炭素 / 炭素循環 / 水素吸蔵合金 |
研究概要 |
選択的水素透過型分離膜反応器により、(1)二酸化炭素を一酸化炭素に転化し、有効利用する、(2)炭化水素を脱水素し、より付加価値の高い不飽和炭化水素に転化する、ことを目的とした。 前年度の研究においてはLaNi_5加圧成型体膜を用いた実験を行い、同膜が、ユニークな性質を持つ膜であることが判明した。その反面、水素選択透過性をあるレベル以上に向上させることが困難であった。そこで、各種膜の比較検討と調査を行った結果、多孔セラミック膜支持型が最も適切との結論に達した。本年度は、両側でそれぞれ脱水素および水素化を進行させるための触媒の検討を行った。 1.二酸化炭素水素化触媒の検討 外側で実施予定の反応(二酸化炭素の水素化、生成物:一酸化炭素、メタン)用触媒の検討を固定層流通型反応装置を用いて行った。 反応条件:触媒1g、CO_240cc/min、H_2120cc/min、400℃ 検討項目1、触媒の種類:水素吸蔵合金LaNi_5、LaNi_<4.7>Al_<0.3>、CaNi_5、MmNi<4.5>Al<0.5> 結果:CaNi5_が最大の活性(CO_2転化率)を示した(左の図)。反応前後の触媒のXRDを測定したところ、CaNi_5以外の触媒は、反応使用後、結晶性ピークをほとんど失っていた。これがCaNi_5の高活性と関係があるか否かは現時点では不明である。 検討項目2、前処理:(1)H_2処理のみ(400℃)、(2)CO_2処理(400℃)後、H_2処理(400℃) 結果:後者の処理が高い活性をもたらした。 2.メタンカップリング触媒の検討 Mo/ZSM-5によりメタンの脱水素カップリングをこころみ、コーキングの防止が重要な課題であることを見出した。 以上の知見を総合し、次年度は、膜の透過性の測定と膜分離反応器の運転を行う。
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