研究課題/領域番号 |
13132204
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小宮山 真 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50133096)
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研究分担者 |
浅沼 浩之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20282577)
須磨岡 淳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10280934)
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キーワード | DNA / 人工制限酵素 / リン酸ジエステル / 加水分解 / ペプチド核酸 / セリウム / RNA / アクリジン |
研究概要 |
Pseudo-complementary PNA (pcPNA)をずらした形でstrand invasionすることにより直鎖状の二本鎖DNAに部分的に一本鎖部位を形成させ、ここにCe(IV)/EDTAを加えると、基質DNAが一本鎖となっている部分で選択的な切断が実現することを見出した。また、strand invasionさせるpcPNAの末端をリン酸化セリンやイミノ二酢酸などの配位子で修飾することにより、一本鎖部分での切断効率が大きく向上することを明らかにした。さらに、本手法が直鎖状の二本鎖DNAだけではなくスーパーコイル状のプラスミドDNAの切断に対しても有効であることを見出した。我々の見出した人工制限酵素系によって切断されたDNAの末端構造は、invasionさせたpcPNAの"ずれ"に基づいた付着末端様の構造を持つために、天然酵素(T4リガーゼ)を用いて切断断片と外来DNA(切断断片と相補的な付着末端様の構造を持つ)をライゲーションすることが可能であった。また、一本鎖DNAの切断に対しては、リン酸修飾DNAを相補鎖として用いて基質DNAにギャップ構造を形成させ、ここにCe(IV)/EDTAを加えると、ギャップ部位での選択的切断が実現することを明らかにした。 前年度までに開発したアクリジンを修飾DNAオリゴマーと希土類イオンを用いたRNA切断手法を用いて、基質RNAを選択的に二箇所で切断し、切断されたRNAフラグメントを質量分析することにより、一塩基多型(SNP)や短い塩基の挿入および欠失(insertion and deletion ; indel)が同時に解析可能であることを明らかにした。さらに、遷移金属イオンや希土類イオンを用いず、エチレンジアミンなどのオリゴアミンを触媒とした完全に有機物のみから構成されるRNAの選択的切断手法の開発にも成功した。 以上のように、DNAおよびRNAの選択的切断手法の開発に成功した。
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