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2002 年度 実績報告書

核酸の構造予測に基づくRNA切断反応の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13132208
研究機関甲南大学

研究代表者

杉本 直己  甲南大学, 理工学部, 教授 (60206430)

研究分担者 川上 純司  甲南大学, 理工学部, 講師 (40289012)
キーワードリボザイム / 物理化学 / 解析・評価 / モデル化 / 分子認識 / 核酸高次構造 / 二次構造予測 / 熱力学的パラメータ
研究概要

ヒト遺伝子配列の解明がなされ、ポストゲノムシーケンス研究において、ゲノム構造の特異性や機能の解明が注目されている。機能ゲノム科学の中でも、特に注目されているのは、遺伝情報だけでなく、生体系の共有結合の連結や切断に対して触媒機能を有する核酸、すなわちリボザイム(またはデオキシリボザイム)の配列と機能である。このリボザイムは、金属イオンなどとの相互作用を介して、エイズやガンなどの遺伝子を"認識"し、さらに切断や連結という"機能"を発現する。それゆえ、新規核酸薬剤として、病気の予防・治療に非常に有用であり、バイオテクノロジー分野での実用に期待が高まっている。リボザイムやデオキシリボザイムの利用にあたっては、リボザイムを目的に応じて自由にデザインできること、および反応機構の解明を通して効率よくRNA切断を起こすリボザイム分子を設計することが重要になる。この問題を解決するには、リボザイムやデオキシリボザイムの活性効率に密接に関係する二次構造を、簡便にかつ高精度に予測することが最も重要である。そこで本研究では、これまで精力的に開発してきた核酸の高次構造を定量的に予測しうる熱力学的諸量に関して、さらに詳細な解析を行うことができるよう、パラメータの温度依存性に関する考。察を行った。また、実際にリボザイムを利用する系で必ず見られる長鎖ダングリングエンドに関して、熱力学的寄与を定量的に解析した。さらに、これらの研究の結果得られた知見をもとに、デオキシリボザイムを固定し、RNA切断の速度論的解析を簡便に行うことのできる新規デバイスの開発を行った。このデバイスを用いて、速度論的なパラメータと熱力学的なパラメータを総合的に評価し、詳細にかつ簡便にRNA切断反応を解析することが可能となった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yasuhide Okumoto: "Immobilized small deoxyribozyme to distinguish RNA secondary structures"Biochemistry. 41. 2769-2773 (2002)

  • [文献書誌] Peng Wu: "Temperature dependence of thermodynamic properties for DNA/DNA and RNA/DNA duplex formation"European Journal of Biochemistry. 269. 2821-2830 (2002)

  • [文献書誌] Wei Li: "Characterization and thermodynamic properties of quadruplex/duplex competition"FEBS Letters. 526. 77-81 (2002)

  • [文献書誌] Tatsuo Ohmichi: "Long RNA dangling end has large energetic contribution to duplex stability"Journal of American Chemical Society. 124. 10367-10372 (2002)

  • [文献書誌] Daisuke Miyoshi: "Molecular crowding regulates the structural switch of the DNA G-quadruplex"Biochemistry. 41. 15017-15024 (2002)

  • [文献書誌] Yasuhide Okumoto: "Factors the contribute to efficient catalytic activity of a small Ca^<2+> -dependent deoxyribozyme in relation to its RNA cleavage function"Biochemistry. 42. 2158-2165 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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