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2005 年度 実績報告書

超対称ゲージ理論の非摂動ダイナミックスに基づくフレーバー物理

研究課題

研究課題/領域番号 13135219
研究機関東海大学

研究代表者

安江 正樹  東海大学, 理学部, 教授 (50174503)

研究分担者 日置 善郎  徳島大学, 総合科学部, 教授 (90173129)
キーワード光子光子コライダー / 非標準トップ結合 / 非標準ヒッグス結合 / 自発的対称性の破れ / 超対称的SO(N)理論 / CPの破れ / ニュートリノ振動
研究概要

本プロジェクトでは,1)N=1超対称性理論の強結合での物理の特徴を調べ,標準模型を超えた物理への応用を試みる,2)トップクォークの物理を調べ標準模型の綻びを調べる,の2つのテーマで研究を行っている.1)については,Seibergらによる磁気的自由度の導入により,理論のフレーバー対称性が保たれる事が共通の認識になっているが,本研究では,SO(Nc)群に基づく強結合理論で,フレーバー対称性が自発的に破れる真空の存在を明らかにした.この自発的フレーバー対称性の破れと,実際のクオーク・レプトンのフレーバー対称性への応用の準備段階として,今年度は,レプトンフレーバー物理の新しい側面を示しているとして注目されているニュートリノ振動の一般的な特徴を解析した.特に,ニュートリノ振動に内在すると着目されているフレーバー対称性の一つであるμ-τ置換対称性の有効性を,本プロジェクトに応用可能な一般的な枠組みで解析している.CPの破れを伴うニュートリノ振動現象におけるフレーバーニュートリノの新たな質量行列を幾つか導いた.このような質量行列を導くモデルの導出が次のテーマである.2)についてはトップクォークおよびヒッグススカラーの非標準相互作用を電子・陽電子コライダーとは別の角度から調べるため,光子・光子コライダーでのトップ対生成・崩壊反応を詳細に調べた.既に昨年度,この反応を調べるための基礎的な枠組みは整備したので,今年度はより具体的な実験条件を考え,可能な非標準的トップ相互作用を表す各パラメータを精度よく決定するための最適ビーム偏極などを系統的に調べた訳である.この結果,光子光子コライダー実験だけでは,関与する独立な結合パラメータ(5種類)全てを精度よく決定することは極めて難しいことがわかった.これは電子・陽電子コライダー実験での測定結果を活用しつつ,解析を進めなければならないことを意味するが,この連携が円滑に進行するなら,このコライダーにおいても精度の高い解析が可能であることも明らかになった.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (7件)

  • [雑誌論文] Optimal Beam Polarizations for New-Physics Search through γγ->t tbar->lX/bX2005

    • 著者名/発表者名
      B.Grzadkowski, Z.Hioki, K.Ohkuma, J.Wudka
    • 雑誌名

      Journal of High Energy Physics 0511

      ページ: 029

  • [雑誌論文] Studying Possible Anomalous top-quark Couplings at Photon Colliders2005

    • 著者名/発表者名
      B.Grzadkowski, Z.Hioki, K.Ohkuma, J.Wudka
    • 雑誌名

      Acta Physica Polonica B36

      ページ: 3531

  • [雑誌論文] Constraints on Flavor Neutrino Masses and sin^2(2θ_<12>)>>sin^2(θ_<13>) in Neutrino Oscillations2005

    • 著者名/発表者名
      I.Aizawa, T.Kitabayashi, M.Yasue
    • 雑誌名

      Physical Reviews D 71

      ページ: 075011

  • [雑誌論文] μ-τ Symmetry and Maximal CP Violation2005

    • 著者名/発表者名
      T.Kitabayashi, M.Yasue
    • 雑誌名

      Physical Letters B 621

      ページ: 133

  • [雑誌論文] Neutrino Mass Textures with Maximal CP Violation2005

    • 著者名/発表者名
      I.Aizawa, T.Kitabayashi, M.Yasue
    • 雑誌名

      Physical Reviews D 72

      ページ: 055014

  • [雑誌論文] Determination of Neutrino Mass Texture for Maximal CP Violation2005

    • 著者名/発表者名
      I.Aizawa, T.Kitabayashi, M.Yasue
    • 雑誌名

      Nuclear Physics B 728

      ページ: 220

  • [雑誌論文] New Type of Complex Neutrino Mass Texture and μ-τ Symmetry2005

    • 著者名/発表者名
      I.Aizawa, M.Yasue
    • 雑誌名

      Physical Reviews D 73

      ページ: 015002

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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