研究課題/領域番号 |
13135225
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
小林 誠 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 所長 (90025453)
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研究分担者 |
岡田 安弘 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (20212334)
林 青司 神戸大学, 理学部, 教授 (80201870)
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キーワード | 素粒子 / CPの破れ / 標準模型 / 超対称性 / Bの物理 / Zee模型 / レプトンフレーバーの破れ / Bファクトリー |
研究概要 |
1.Zee模型の現象論的研究 小さなニュートリノの質量を生成する機構としてシーソー模型とともに有力な候補であるZee模型は、いったん生成されたバリオン数が消滅してしまうという宇宙論問題を含んでいる。ここでは、Zee模型を拡張することによって量子補正によって小さなニュートリノ質量が生成されつつ宇宙論や現象論的な問題の無い模型ができることを示した。 2.超対称模型におけるBの物理 現在進行中のBファクトリー実験や将来計画されているSuper B factoryではB中間子やタウ粒子の崩壊を通じて新しい物理の効果を探ることが大きな目標となっている。ここでは、大統一理論やフレーバー対称性を持った理論などいろいろな超対称模型で様々なフレーバーチェンジングニュートラルカレント過程やCPの破れを計算し、標準模型の予言からのずれのパターンを見ることによりどのように超対称性の破れの構造を解明することができるかを明らかにした。そして、これらの結果をKEKおよびSLACを中心に行われているSuper B factory計画検討のために役立てた。 3.超対称模型におけるレプトンフレーバーの破れ ミュー粒子が陽電子と光子に崩壊するような世代ごとのレプトン数を保存しない過程は超対称性などの標準模型を越える相互作用の探索に有効である。ここでは、超対称シーソー模型で、ミュー粒子原子におけるミュー粒子-電子転換過程に対し重いヒッグス粒子の交換による新しい寄与があることを指摘した。
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