研究課題/領域番号 |
13137201
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
高田 邦昭 群馬大学, 医学系研究科, 教授 (20129290)
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研究分担者 |
萩原 治夫 群馬大学, 医学系研究科, 助教授 (80189464)
青木 武生 群馬大学, 医学系研究科, 講師 (70150919)
松崎 利行 群馬大学, 医学系研究科, 助手 (30334113)
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キーワード | 水チャネル / エンドソーム / AQP / 蛍光抗体法 / アクアポリン2 / 水透過 / 抗体 / MDCK細胞 |
研究概要 |
アクアポリン水チャネル蛋白の中で、バソプレシン刺激により細胞膜と細胞内とを往き来して細胞膜の水輸送活性の調節をおこなっているアクアポリン2の細胞内局在と動態についてアクアポリン2を発現させたMDCK培養上皮細胞を使って解析をおこなった。オルガネラマーカーとの二重染色により、細胞内アクアポリン2はEEA1陽性の初期エンドソームや、Rab11陽性の頂部リサイクリングエンドソームと一部共局在することが判明した。上皮様シートを形成した細胞では、フォルスコリン刺激により細胞のサイクリックAMPレベルをあげると、ほとんどの細胞内アクアポリン2は頂部細胞膜へと移行した。このあとフォルスコリンを除き、シンクロナイズした細胞内への取り込みと細胞内での移行過程を観察した。アクアポリン2はまず初期エンドソームへ入り、ついでRab11陽性の頂部リサイクリングエンドソームへと戻った。頂部細胞膜へ移行するには、Rab11陽性のコンパートメントへ戻ることが必要であり、EEA1陽性コンパートメントはフォルスコリン非感受性であった。サイトカラシンDやラトランクリンB投与すると、細胞内のアクアポリン2は細胞膜をへてすみやかにEEA1陽性のコンパートメントへ移行し、ここに蓄積した。以上の結果から、アクチンは頂部細胞膜に移行したアクアポリン2を膜に保持するのに必要であるとともに、刺激により細胞膜へ移行可能な貯蔵部位への、初期エンドソームからのトラフィッキングにも重要な役割をはたしているのが判明した。
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