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2003 年度 実績報告書

腸管粘液分泌を担うゴブレット細胞におけるAQP9の特異的発現および機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13137202
研究機関東京大学

研究代表者

阿部 啓子  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10151094)

キーワード水チャネル / 小腸 / Caco-2細胞 / AQP / 杯細胞 / AQP9 / 粘液分泌細胞
研究概要

小腸の消化・吸収に関与するAQPを探索した。マウスを用い、RT-PCR法によって小腸に発現するAQP分子種の同定を行ったところ、これまでに報告のなかったAQP9の発現を見出した。しかもこの分子は小腸において、杯細胞(goblet cell)特異的に発現していた。
そこで杯細胞におけるAQP9の機能を明らかにすることを目的に2つの研究を行った。杯細胞様の培養細胞株を利用した機能解析系を確立するためにAQP9を内因的に発現していないLS174TおよびHT-29 MTXにAQP9を定常的に発現する細胞株の作製に成功した。この細胞を用いることにより、粘液の生成・分泌へのAQP9の関与を解析することが可能となった。杯細胞のプロファイリングを行うためにAQP9と杯細胞のマーカー分子であるClca3、Cftr、MUC2、mucinファミリーとの比較・検討を行っていたところ、これらとは一致せず、杯細胞の性質には依存しない発現パターンを示した。
さらに、小腸におけるAQPの発現ならびに機能について、小腸細胞の分化段階との関連で解析を試みた。まず、小腸吸収上皮細胞様に分化し、消化・吸収研究のモデルとして広く用いられている培養細胞株CaCO-2の未分化期から分化完了期までの異なる段階でのAQP発現をRT-PCR法によって解析した。その結果、小腸吸収上皮細胞にin vivoで発現していると報告のあるAQP3は未分化期には発現が見られず、分化に従って発現が増大したのに対して、in vivoでの発現の報告のないAQP4は分化段階によらず定常的に発現していた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yasuoka, A.: "Phospholipase C-beta 2 as a mammalian taste signaling marker is expressed in the mutiple gustatory tissues of medaka fish, Oryzias latipes."Mec.Dev.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Ono, Y.: "Possible regulation of the conventional calpain system by skeletal muscle-specific calpain, p94."J.Biol.Chem.. 279. 2761-2771 (2004)

  • [文献書誌] Matsumoto, I.: "DNA microarray cluster analysis reveals tissue similarity and potential neuron-specific genes expressed in cranial sensory ganglia."J.Neurosci.Res.. 74. 818-828 (2003)

  • [文献書誌] Kawabata, Y.: "Newly identified exons encoding novel variants of p94/Calpain3 are expressed ubiquitously and overlap the alpha-glucosidase C gene."FEBS Lett.. 555. 623-630 (2003)

  • [文献書誌] Okada, S.: "Aquaporin-9 is expressed in a mucus-secreting goblet cell subset in the small intestine."FEBS Lett.. 540. 157-162 (2003)

  • [文献書誌] Kishi, M.: "Identification of b and g subunits of laminins localized in the basement membrane of rat circumvallate papillae."Biosci.Biotechnol.Biochem.. 67. 1154-1156 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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