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2004 年度 実績報告書

水チャンネルの多様性のルーツと機能分化の研究:新規水チャンネルの機能解析と生理的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13137209
研究機関独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター)

研究代表者

石橋 賢一  独立行政法人国立病院機構千葉東病院, 臨床研究センター・分子生物研究部長 (80223022)

研究分担者 城 謙輔  独立行政法人国立病院機構千葉東病院, 臨床研究センター, 免疫病理部長
作部 保次  岡山大学, 理学部, 助手 (70284057)
影山 幸雄  東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (10211153)
キーワード水チャネル / ノックアウトマウス / 嚢胞腎 / 腎不全 / 線虫 / RNAi / 小胞体
研究概要

アクアポリン11(AQP11)ノックアウトマウスの解析と、線虫のアクアポリン(AQP-CE1~AQP-CE11)の解析を中心におこなった。
AQP11がないと嚢胞腎になって腎不全で生後1ヶ月で死ぬ。嚢胞ができる前に近位尿細管に空胞ができるがこれが小胞体を中心とした拡張であることが電顕でわかっていたが、その原因として細胞内オルアネラのpH異常が関与している可能性があきらかになった。これは近位尿細管細胞の初代培養でノックアウトマウス由来のはエンドソームのpHの低下がよわくなっていたことからの類推である。
また、ノックアウトマウスの異常がAQP11の直接作用によることが、抗体による組織染色で近位尿細管細胞のみが染まり、また細胞膜ではなく細胞内が染色されることから類推される。まだ空胞変性から嚢胞形成に至る過程が不明である。また培養株細胞(HEK細胞))にGFPでラベルしたAQP11を一過性に発現させると、やはり細胞膜には発現せず、細胞内にとどまっているが、小胞体マーカーと一致して発現しており、in vivoの発現様式に類似していた。
空胞ができる1週令の腎臓のRNAのマイクロアレイを行い2倍以上変化する遺伝子を10同定し解析中である。腎臓皮質に限局した嚢胞腎の症例はみあたらなかった。
生き延びた稀なノックアウトマスは子孫をつくれるが、精巣の萎縮、とくに精細管上皮の細胞数の減少がみられた。
線虫のアクアポリンすべてについてプロモーターの下流にGFPをつけて発現細胞の同定をおこなった。オーバーラップした発現が観察された。
また11個のアクアポリンすべてについてRNAiによる遺伝子破壊をおこなったところフェノタイプの異常は認められなかった。オーバーラップしたアクアポリンによる代償で異常が認められなかった可能性もあるので2重。3重の遺伝子破壊を計画している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Successful Gene Transfer Using Adeno-Associated Virus Vectors into the Kidney : Comparison among Adeno-Associated Virus Serotyne 1 to 5 Vectors In Vitro and In ViVo2004

    • 著者名/発表者名
      Takeda S et al.
    • 雑誌名

      Nephron Exp Nephrol. 96

      ページ: E119-E126

  • [雑誌論文] Localization of aquaporin-7 in human testis and ejaculated sperm : possible involvement in maintenance of sperm quality2004

    • 著者名/発表者名
      Saito K, Kageyama Y, Okada Y, Kawakami S, Kihara K, Ishibashi K, Sasaki S
    • 雑誌名

      J. Urol. 172

      ページ: 2073-2076

  • [雑誌論文] Molecular Mechanisms and Drug Development in Aquaporin Water Channel Diseases : Preface.2004

    • 著者名/発表者名
      Ishibashi K, Ishikawa Y.
    • 雑誌名

      J. Pharmacol. Sci 96

      ページ: 247-248

  • [雑誌論文] Aquaporin superfamily (superaquaporins) : Expansion of aquaporins restricted to multicellular organisms.2004

    • 著者名/発表者名
      Morishita Y, Sakube Y, Sasaki S, Ishibashi K.
    • 雑誌名

      J Pharmacol. Sci. 96

      ページ: 276-279

  • [雑誌論文] Identification of a keratinocarcinoma cell line expressing AQP3.

    • 著者名/発表者名
      Nakakoshi M, Morishita Y, Usui K, Ohtsuki M, Ishibashi K
    • 雑誌名

      Biology of the Cell (印刷中)

  • [雑誌論文] Expression and Localization of Two Isoforms of AQP10 in Human Small Intestine.

    • 著者名/発表者名
      Li H, Kamiie J, Morishita Y, Yoshida Y, Yaoita E, Ishibashi K
    • 雑誌名

      Biology of the Cell (印刷中)

  • [図書] Annual Review腎臓2005/アクアポリンスーパーファミリー2005

    • 著者名/発表者名
      石橋賢一, 森下義幸(分担執筆)
    • 出版者
      中外医学社

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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