研究分担者 |
高崎 延佳 理化学研究所, ボディプラン研究グループ, 研究員 (00342808)
黒川 大輔 理化学研究所, ボディプラン研究グループ, 研究員 (40342779)
村田 卓也 理化学研究所, ボディプラン研究グループ, 研究員 (70305001)
須田 容子 理化学研究所, ボディプラン研究グループ, 研究員 (90201582)
木村 淳 理化学研究所, ボディプラン研究グループ, 研究員
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研究概要 |
1.Emx2,Emx1二重変異マウス、Emx2遺伝子座への活性型BMPレセプター及びWnt1ノックインマウスを解析することによって原皮質形成の機構を明らかにした。すなわち、Emx1発現の起こるE8.5、Emx発現境界は天井板と原皮質の境界を決め、この境界に沿ったEmx2陽性、Emx1陰性領域にWnt, BMPなどを発現するシグナリングセンター(cortical hem)が形成され、Wntシグナルの濃度勾配によって原皮質各領域の領域化が起こる。他方BMPは天井板側に脈絡層を形成する。Emx2,Emx1二重変異マウスではこれらのことが起こらず原皮質、cortical hem、脈絡層が形成されず天井板が拡大する。 2.Otx2のエピブラスト(EP)、初期吻側神経外胚葉(AN),前脳・中脳(FM)]での発現を規定するエンハンサーを同定し、それぞれを欠損するマウスを作製・解析した。FMエンハンサーは5'上流80kbと3'下流115kbに2つ存在し一方(FM1)はOtx自身によって、他方は(FM2)Wntシグナルによって制御され、E8.5以降での前脳・中脳の領域化に働いている。同定したEPエンハンサーは5'上流90kbに存在しANエンハンサー以外に4つのドメインを必要とする。Yeast one hybridによりANエンハンサーに結合、発現を制御する因子を同定した。EP, ANエンハンサーにも第2のエンハンサーが存在し、同定を進めた。 3.頭部形成に働くと想定される新規に同定した遺伝子21について変異マウス作製を進め、14年度中にこれを完了する。一部については表現型解析を既に開始し、期待される脳形成の異常を確認している。
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