• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

光屈性におけるシグナル伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13139204
研究機関大阪市立大学

研究代表者

飯野 盛利  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 助教授 (50176054)

研究分担者 高野 誠  農業生物資源研究所, 生理機能研究グループ, チーム長 (20355754)
キーワード光屈性 / 青色光反応 / フォトトロピン / 光シグナル伝達 / 幼葉鞘 / オーキシン / イネ
研究概要

本研究の目的は、光屈性に働く光シグナル伝達の分子機構を解明することにある。この目的のため、全ゲノム配列の解読がほぼ達成されたイネを主要な材料にして、光屈性の突然変異体を分離し、その原因遺伝子を解析するなど、分子遺伝学的手法を中心にした研究を推進した。本年度はイネcpt1突然変異体の原因遺伝子とその機能的役割についての成果を論文にまとめ(Haga et al. 2005)、さらにcpt2突然変異体の原因遺伝子をマップベースクローニングで解明するための研究を進めた(進行中)。また、イネには3個のフォトトロピン遺伝子(PHOT1a、PHOT1b、PHOT2と命名)があることをイネゲノムデータベース検索によって明らかにし、それらの発現をRNAi法によって抑える研究を進めた。本年度はRNAi組み換え体のT_2種子を得ることができた。今後、T_3種子を収穫して、イネの光屈性におけるフォトトロピンの役割を明らかにする予定である。本年度までのcpt1突然変異体を用いた研究によって、オーキシン(LAA)の不均等分配が幼葉鞘の光屈性の原因になっていることを明らかにした(Haga et al.2005)。本年度は、さらにcpt2突然変異体を用いた実験を行い、この突然変異体でもオーキシンの不均等分配に異常があることを突き止めた。本研究では分子遺伝学的研究に平行して、従来の生理学的手法による研究も進めた。それによって、これまで考えられてきたABP1以外のタンパク質が成長調節のためのオーキシン受容体として機能しているなどの成果を得た(Yamagami et al.2004)。また、光屈性シグナル伝達系におけるカルシウムイオンの関与などの研究も行った(進行中)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The rice COLEOPTILE PHOTOTROPISM1 gene encoding an ortholog of Arabidopsis NPH3 is required for phototropism of coleoptiles and lateral translocation of auxin2005

    • 著者名/発表者名
      Haga, K., Takano, M., Neumann, R., Iino, M.
    • 雑誌名

      The Plant Cell 17・1

      ページ: 103-115

  • [雑誌論文] A novel receptor kinase involved in jasmonate-mediated wound and phytochrome signaling in maize coleoptiles2005

    • 著者名/発表者名
      He, G., Tarui, Y., Iino, M.
    • 雑誌名

      Plant and Cell Physiology 46(in press)

  • [雑誌論文] Two distinct signaling pathways participate in auxin-induced Swelling of pea epidermal protoplasts2004

    • 著者名/発表者名
      Yamagami, M., Haga, K.Napier, R.M., Iino, M.
    • 雑誌名

      Plant Physiology 134・2

      ページ: 735-747

  • [図書] Roles played by auxin in phototropism and photomorphogenesis. In Light Sensing in Plants (eds., M. Wada, K. Shimazaki and M. Iino),pp.269-2762005

    • 著者名/発表者名
      Iino, M., Haga, K.
    • 総ページ数
      370(8)
    • 出版者
      Springer-Verlag Tokyo

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi