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2002 年度 実績報告書

免疫系ホメオスターシスを制御するシグナルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 13140204
研究機関大阪大学

研究代表者

菊谷 仁  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80161412)

キーワードセマフォリン / 副刺激分子 / 抗原提示細胞 / 樹状細胞 / T細胞 / NODマウス / 自己免疫 / 自己抗原
研究概要

1)免疫系に発現するセマフォリン分子CD100(Sema4D)のBリンパ球に対する機能を明らかにしてきた。本年度は、抗原提示細胞の活牲化及び抗原提示細胞を介したT細胞の活性化分化におけるCD100の役割を解析した。CD100は抗CD40抗体で刺激された樹状細胞のIL-12産生やCD80やCD86など発現を有意に増強した。また、CD100欠損マウスをミエリンオリゴデンドロサイト糖タンパク由来ペプチド(MOG)で免疫しても、MOG特異的T細胞が誘導されず、その結果実験的自己免疫性脳脊髄炎も発症しなかった。この結果は、CD100による抗原提示細胞の活性化が抗原特異的T細胞の分化誘導に必須であることを示している。
2)NODマウス由来の膵島反応性T細胞が認識するペプチド配列の同定を試みた。NODのMHCクラスII I-A分子への結合に必要なアンカー部を固定したペプチドライブラリーに対する膵島反応性T細胞クローンの反応性を解析したところ、異なるT細胞受容体(TCR)を発現する3種類のT細胞クローンが非常によく似たペプチドモチーフに反応することが明らかになった。さらに、米国のK.Haskinsの膵島反応性T細胞クローンのうち3種類がこれとよく似た反応性を示すことが明らかとなった。次にこれらのモチーフから数種のペプチドを作成し、上記の6種類のT細胞クローンを刺激できるペプチドを同定した。すなわち、このペプチドはこれら6種類のT細胞クローンのmimotopeとして機能することから、これらT細胞クローンは共通のこのmimotopeに類似の自己ペプチドを認識すると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kikutani, H., A.Kumanogoh: "Semaphorins in interactions between T cells and antigen-presenting cells"Nature Rev. Immunol.. 3. 159-167 (2003)

  • [文献書誌] Suzuki, K., A.Kumanogoh, H.Kikutani: "CD100/Sema4D, a lymphocyte semaphoring involved in the regulation of humoral and cellular immune responses"Cytokine Growth Factor Rev.. 14. 17-24 (2003)

  • [文献書誌] Kumanogoh., A., H.Kikutani, et al.: "Sema4A, a class IV semaphoring that enhacens T cell activation, interacts with Tim-2"Nature. 419. 629-633 (2002)

  • [文献書誌] Kumanogoh, A., H.Kikutani, et al.: "Requirement for the lymphocyte semaphoring, CD100, in the induction of antigen-specific T cells and the maturation of dendritic cells"J. Immunol.. 169. 1175-1181 (2002)

  • [文献書誌] Yasui, T., A.Kumanogoh, H.Kikutani, et al.: "Dissection of B cell differentiation during primary immune responses in mice with altered CD4O signals"Int. Immunol.. 14. 319-329 (2002)

  • [文献書誌] Yoshida, K., H.Kikutani, et al.: "Evidence for shared recognition of peptide ligand by a diverse panel of nonobese diabeteic (NOD) mice-derived, islet-specific, diabetogenic T cell clones"Int. Immunol.. 14. 1439-1447 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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