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2003 年度 実績報告書

自然免疫による異物認識の分子基盤の総括と評価

研究課題

研究課題/領域番号 13143101
研究機関九州大学

研究代表者

川畑 俊一郎  九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (90183037)

研究分担者 倉田 祥一朗  東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (90221944)
芦田 正明  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (50012422)
藤田 禎三  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20134223)
キーワード自然免疫 / 補体レクチン / プロテアーゼ / シグナル伝達
研究概要

脊椎動物の生体防御反応は、自然免疫と獲得免疫から成り立っている。獲得免疫は、リンパ球が作る抗体による特異的な異物認識とその記憶に特徴がある。一方、自然免疫に関わるタンパク質は常に体内に存在しており、感染初期の生体防御に重要な役割を果している。獲得免疫においては、特異的な抗体が多種多様の抗原を認識するが、自然免疫においては、感染微生物の表面に保存された分子パターン(Pathogen-associated molecular patterns,PAMPs)が標的となり、それを認識するタンパク質がパターン認識タンパク質と呼ばれている。すなわち、パターン認識タンパク質は、グラム陰性菌のリポ多糖、グラム陽性菌のペプチドグリカンやリポテイコ酸、そして真菌のβ-グルカンなどがつくりだすある一定の分子パターンを認識するものと考えられている。平成15年7月18日と19日の両日、休暇村支笏湖にて公開シンポジウムを開催し、無脊椎動物の重要な生体防御反応である体液凝固系やフェノール酸化酵素前駆体カスケードの構成タンパク質、および種々の非自己認識レクチン(糖認識タンパク質)や抗菌タンパク質についての研究成果が、計画研究代表者、海外研究者、国内共同研究者等により英語で報告され、熱心な討議が行われた。これらの反応系は、すべてPAMPsを直接認識する真のパターン認識タンパク質で開始されることが判明してきており、今後、それらの構造と機能解析を進めることにより、パターン認識という魅惑的な概念に潜む本質の解明に多大な貢献をすることが期待される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ariki, S.: "A serine protease zymogen functions as a pattern-recognition receptor for lipopolysaccharides."Proc.Natl.Acad.Sci.USA.. 101・4. 953-958 (2004)

  • [文献書誌] Inamori, K.: "A Toll-like receptor in horseshoe crabs."Immunol.Rev.. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] Osaki, T.: "Structure and function of coagulogen, a clottable protein in horseshoe crabs."Cell Mol.Life Sci.. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 川畑俊一郎: "カブトガニのタンパク質にみられる普遍性"シュプリンガーサイエンス、シュプリンガー フェアラーク東京(株). 18・2. 2-5 (2003)

  • [文献書誌] 有木 茂: "LPS受容体を介したカブトガニ顆粒細胞の分泌機構"エンドトキシン研究、日本エンドトキシン研究会編集、医学図書出版. 6. 19-22 (2003)

  • [文献書誌] 川畑俊一郎: "自然免疫における糖鎖認識の分子基盤"生化学、日本生化学会誌. (印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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