研究課題/領域番号 |
13143101
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川畑 俊一郎 九州大学, 大学院理学研究院, 教授 (90183037)
|
研究分担者 |
藤田 禎三 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20134223)
倉田 祥一郎 東北大学, 大学院薬学研究科, 助教授 (90221944)
落合 正則 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (10241382)
|
キーワード | 自然免疫 / 非自己認識 / 生体防御 / 分子認識 / パターン認識 |
研究概要 |
本特定領域研究で対象とする非自己認識蛋白質や受容体、さらに生体防御レクチンは、すべて微生物表層成分を直接認識する真のパターン認識分子であり、それらの構造と機能解析を進めることにより、パターン認識という魅惑的な概念に潜む本質の解明が可能と考えている。これまで、具体的には、配列決定された蛋白質全体あるいは、機能ドメインを用いてX線結晶解析とNMRにより立体構造を決定し、パターン認識を支える分子基盤を明らかにしてきた。また、生体防御レクチンや関連蛋白質のノックアウトマウスの解析を行って、補体系におけるレクチン経路の役割を解明した。一方では、ショウジョウバエで確立したゲノムワイド同定系を用いて、これまで未知であったパターン認識受容体としてペプチドグリカン認識タンパク質(PGRP)-LEを同定した。そして、PGRP-LEが感染細菌の有するペプチドグリカンの構造上の違いを識別して、その感染に適した免疫応答を誘導することを示すと共に、PGRP-LEが抗菌ペプチド産生経路(imd経路)を活性化するだけでなく、異物の隔離と創傷治癒に関わるフェノール酸化酵素系(proPO系)をも活性化することを明らかにしてきた。 18年度は、計画研究代表者、共同研究者、海外研究協力者、評価委員が一同に会する機会をもうけるために、平成18年8月10日、11日の両日にかけて、福岡リーセントホテルにおいて「成果とりまとめ公開シンポジウム」を開催するとともに、計画班会議を行って、研究成果のとりまとめを行った。さらに、未発表データについても今年度中にも原著論文を投稿できるように討論した。
|