研究課題
1.MafBとL-Mafに対してMorphorino Oligonucleotiges(MO)を合成し、それぞれの遺伝子機能を阻害した。MafBのMOは、水晶体が完全に喪失し、水腫体形成が見られなかった。L-MafのMOは、水晶体が完全に喪失する表現型から、上皮細胞の塊が観察される個体までの表現形が見られた。しかし、9-クリスタリンの発現はほとんど検出できなかった。2.水晶体特異的なエンハンサーの下流にMafBあるいはL-Mafを連結した遺伝子を導入したトランスジェニックカエルを作成し、眼形成過程を調べた。MafBの場合には、續迯ラ胞が増殖した水晶体が観察され、L-Mafの場合には、ほとんどの細胞が繊維細胞に分化していた。3.MafBとL-Mafに対する抗体を作成し、水晶体形成過程での発現を調べた結果、水晶体胞が形成されるまでは、両タンパク質が検出されたが、水晶体胞が形成されると、MafBとL-Mafを発現する細胞は赤道面の細胞に局在し、上皮細胞ではMafBが、線維細胞ではL-Mafだけの発現が観察された。また、分裂中期のマーカーであるリン酸化ヒストンH3の抗体で染色される細胞は、赤道面に局在していた。これらの結果は、赤道面で不等分裂が起きていることを示している。アニマルキャップアッセイにより、DNAマイクロアレイに用いるプローブを作成し、現在カリフォルニア大学の研究者と共同研究を行っている。
すべて その他
すべて 文献書誌 (1件)