本研究は、染色体の全塩基配列情報とマイクロアレイ技術を使って、染色体のマクロ構造と遺伝子発現制御の関連を解析することを目的としている。 ヒト21番・22番染色体には、それぞれ225個・545個の遺伝子があると予想されているが、昨年度はそのうち計152遺伝子のマイクロアレイ化を行い解析した。今年度は、昨年分と合わせてマイクロアレイ化した計449遺伝子について解析を行った。内訳は、21番染色体が142遺伝子、22番染色体から307遺伝子であり、発現している遺伝子をほぼ網羅していると考えられる。解析に用いたサンプルは、薬剤(DNAメチル化やヒストンのアセチル化、その阻害剤など)で処理した様々な細胞のRNAである。 高密度の解析を行うために公開情報の利用を検討したが、信頼度の高い解析結果は得られなかった。現在、クラスタリング解析を進めるとともに、データの信頼性を高めるための更正系を構築している。
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