研究課題/領域番号 |
13204028
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
木南 凌 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40133615)
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研究分担者 |
若林 雄一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40303119)
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キーワード | モデルマウス / 聴覚・平衡感覚障害 / ポジショナルクローニング / カドヘリン / フレームシフト変異 |
研究概要 |
研究の目的。モデルマウスを利用し聴覚障害原因遺伝子を単離する。続いて、ヒト相同遺伝子を単離し、早期遺伝子診断法を開発する。vn(niigata waltzer)マウスはICRマウスから突然変異により誕生した聴覚・平衡感覚障害を示す新しい変異マウスである。この変異を担う原因遺伝子をポジショナルクローニングする。 研究成果。ホモのMSMマウスをvnマウスに戻し交配し、1700個体を得た。マウス全染色体上のマーカーを用い、これらの戻し交配個体について連鎖解析を行った。その結果、vn遣伝子座はD10Mit59からD10Mit258までの2.67cMの範囲に存在することが明らかとなった。この領域の二つのBACクローンについてランダム塩基配列決定を行い、遺伝子・エクソンを検索した結果、一つの候補としてカドヘリン様遺伝子がみつかった。vnマウスcDNAの塩基配列決定を行うと、Cdh23遺伝子にフレームシフト変異を検出した。それは146番目のGがvnマウスでは欠失することによる。さらにゲノムDNAを調べたところ、この一塩基の欠失はイントロン2の3'側のAG部位のGがAに置換することにより生ずることがわかった(その結果、AAGとなる)。これによりカドヘリン23遺伝子がvnマウスの変異の原因遺伝子であることが判明した。なお、Waltzer(V)変異はvn変異とallelicであるが、この変異マウスの解析がドイツのグループによって行われ、その原因遺伝子は新しいタイプのカドヘリン・Cdb23であった。ヒト相同遺伝子の変異はUscher syndrome type1D症候群を示すことが同時に報告された(独、米の2研究室から)。
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