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2001 年度 実績報告書

Y染色体の多様性に関連した肥満・糖尿病の遺伝的要因の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13204064
研究機関徳島大学

研究代表者

中堀 豊  徳島大学, 医学部, 教授 (10172389)

研究分担者 新家 利一  徳島大学, 医学部, 助教授 (10311820)
キーワードY染色体 / SNP / 糖尿病 / 肥満 / DHPLC / biallelicマーカー / 日本人集団 / ハプロタイプ
研究概要

<背景と目的>
我々はY染色体の構造の多様性と男性の表現型の関連に興味を抱いてきた.特に日本人の男性のY染色体が3種類のDNA多型を用いることで4種類のハプロタイプに分類できることを明らかにし,精子数を含むいくつかの表現型がこれらのハプロタイプと関連することを示してきた.本研究では,日本人集団でY染色体上のSNPや他のDNAマーカーを収集し,Y染色体上に想定される肥満・糖尿病関連遺伝子または遺伝子群を同定することを目的とする.
<検討結果>
今年度はY染色体上のSNPs(single mucleotide polymorphism)を収集することに重点を置いた.特に10個の遺伝子のプロモーター領域および5'UTRのSNPsの検索を進めた.ハプロタイプIからIVのY染色体を持つ男性のゲノムDNAを合計28人分用いて,PCR-DHPLC解析を行った.その結果,新たにTB4Y(thymosinβ4Y)遺伝子のプロモーター領域に存在する,転写因子NF-ATの結合部位にTからCへの塩基置換を見出した.このTalleleは我々が以前にハプロタイプIIと分類したタイプのY染色体で見出された.このSNPは制限酵素MluIの認識部位に存在していた.TB4Yは免疫応答に関与する遺伝子であるが,この多型によって他の何らかの細胞生物学的応答性が異なる可能性がある.現在TB4Yプロモーター上のこのSNPの意義を検討するために,ルシフェラーゼをレポーターとした転写活性の測定を行っている.
さらに他のbiallelic DNAマーカーとの組み合わせによって全体で7種類のY染色体ハプロタイプが構築できた.これらのハプロタイプに特徴的なY染色体上の遺伝子構造を明らかにすることで,Y染色体上に想定される肥満・糖尿病関連遺伝子または遺伝子群に迫ることができると考えている.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Lee, J.W.: "Y-chromosome compound haplotypes with the microsatellite markers DXYS265, DXYS266 and DXYS241"J Hum Genet.. 46. 80-84 (2001)

  • [文献書誌] Shinka, T.: "A rapid and simple method for sex identification by analysis of a heteroduplex using denaturing high performance liquid chromatography (DHPLC)"J Hum Genet.. 46. 263-266 (2001)

  • [文献書誌] Ewis, A.A.: "Occupational cancer genetics : Infrequent ras oncogenes point mutations in lung cancer samples from chromate workers. Amer"J. Indust. Med.. 40. 92-97 (2001)

  • [文献書誌] Ewis, A.A.: "Two Y-chromosome-specific polymorphisms 12f2 and DFFRY in the Japanese population and their relations to other Y polymorphisms"J. Med. Invest.. 49(in press). (2002)

  • [文献書誌] Ewis, A.A.: "Linkage between prostate cancer incidence and different alleles of the human Y-linked tetranucleotide polymorphism DYS19"J. Med. Invest.. 49(in press). (2002)

  • [文献書誌] Jabasini, M.: "Fast Analysis of DNA Polymorphims on the Human Y Chromosome by Using Microchip Electrophoresis"Electrophoresis. 23(in press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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