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2001 年度 実績報告書

プロモータートラップを用いたT細胞活性化に伴って誘導される遺伝子の検索

研究課題

研究課題/領域番号 13206010
研究機関千葉大学

研究代表者

山崎 晶  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (40312946)

キーワードプロモータートラップ / T細胞 / GFP / スプライシングアクセプター / レロトウイルス
研究概要

<背景と目的>
本研究は、マーカー遺伝子がランダムに挿入されたプロモータートラップ細胞ライブラリーを用いて、未知遺伝子も含め、特定の発現パターンを示す遺伝子群を網羅的に解析することを目的とする。具体的には、T細胞をモデルとしてGFP、或いはβ-Geoをマーカーとしたプロモータートラップ細胞ライブラリーを構築し、様々なT細胞抗原受容体(TCR)刺激に伴って発現が上昇する遺伝子(群)を探索する。以上の解析により方法論を確率し、広く様々な細胞への応用をはかる。また、得られた細胞クローンをさらに刺激の種類、時間、免疫抑制剤の有無で比較し、特異的に誘導される遺伝子のパターンを明らかにする。すなわち、多様なT細胞応答を規定する遺伝子発現パターンを網羅的に解析するのみならず、既知遺伝子だけでなく、未知遺伝子をも対象としたクラスター解析の方法論確立を目的としたものである。
<検討結果>
1)GFP、blastcidine deaminase-Geoをレポーターとしたレトロウイルストラップベクターを構築し、実際にトラップベクターとして機能することを確認した。
2)TCR刺激に対して死を起こさない抗原特異的T細胞ハイブリドーマ2B4PTを樹立し、この細胞を用いてT細胞トラップライブラリーを構築した。
3)T細胞トラップライブラリーより、抗TCR抗体刺激に応答してレポーター遺伝子の発現が有意に上昇するクローンを、GFPを指標としたcell sorting、β-Geoを用いた薬剤耐性能により取得した。
それらの応答クローンより、RACE法を用いてトラップされた遺伝子を単離した。単離された遺伝子はそれぞれ、known4個、unknown3個であり、何れもこれまでTCR下流での誘導が報告されていないものであった。
<考察>
本法で用いたトラップベクターを用いることで、これまでTCR刺激による誘導が報告されていない遺伝子、特に転写、翻訳に関わる因子を効率よく同定できることが判明した。今後このトラップ細胞ライブラリーのサイズを拡大し、刺激の差異によって発現が変化する遺伝子を網羅的に探索していく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tomita, K.: "Cytokine-independent Jak3 activation upon TCR stimulation through direct association of Jak3 and the TCR complex"J. Biol. Chem.. 276. 25378-25385 (2001)

  • [文献書誌] Takeuchi, A.: "E2A and HEB activate the pre-TCRα promoter during immature T cell development"J. Immunol.. 167. 2157-2163 (2001)

  • [文献書誌] Yamasaki, S.: "Docking protein Gab2 is phosphorylated by ZAP-70 and negatively regulates T cell recepor signaling by recruitment of inhibitory molecules"J. Biol. Chem.. 276. 45175-45183 (2001)

  • [文献書誌] Iwashima, M.: "Genetic evidence for Shc requirement in TCR-induced c-Rel nuclear translocation and IL-2 expression"Proc. Natl. Acad. Sci.. (In Press).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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