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2001 年度 実績報告書

シアノバクテリアがコードする遺伝子産物機能の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 13206012
研究機関東京大学

研究代表者

園池 公毅  東京大学, 新領域創成科学研究科, 助教授 (30226716)

キーワードシアノバクテリア / ゲノム / 遺伝子機能解析 / 光合成 / クロロフィル / 蛍光 / 光化学系II / トランスポゾン
研究概要

現在までに数多くの生物において、全ゲノムのシークエンスが完了し、その網羅的解析が進行中である。光合成のモデル生物として非常に重要な位置をしめるSynechocystisにおいても、かずさDNA研究所によってその全ゲノムのシークエンスが完了し、ゲノムがコードする遺伝子の数はおよそ3,000と見積もられている。また、遺伝子の発現に関してもDNAマイクロアレイの利用によって網羅的な解析が可能となっている。ところが、これらの遺伝子の機能解析は、残念ながら網羅的とはとうてい言えない状況である。我々は、シアノバクテリアにおいては、光合成関連遺伝子だけではなく、ほとんどすべての代謝系の遺伝子の変異を、光合成色素であるクロロフィルの蛍光の変化としてとらえうることを見いだした。本研究では、この新たに開発された方法をシアノバクテリアにおいて確立し、これを用いて、シアノバクテリアのゲノムがコードする約3,000の遺伝子のすべての破壊株の表現型をゲノムワイドに解析することによって、シアノバクテリアのゲノム機能を明らかにすることを目的とする。平成12年度までに基本的な方法を確立したことから、平成13年度からは、実際にゲノムワイドな解析に着手した。トランスポゾンを用いたランダムな遺伝子破壊株を用いて網羅的な解析が進行中である。全ゲノム遺伝子の約2%にあたるコスミドを解析した現段階で116個のORFを対象に176個の変異体を作成・解析し、12個の蛍光変異体を取得した。これらの蛍光変異体は、7つのORFに変異が入っており、6つのクラスに分類できることがわかった。このことから、全ゲノムの解析が終了すれば、数百個の蛍光変異体が得られ、おそらく、最低限数十のORFが多数のクラスに分類できるのではないかと考えている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Sonoike, K., Hihara, Y., Ikeuchi, M.: "Physiological Significance of the Regulation of Photosystem Stoichiometry"Plant Cell Physiology. 42(4). 379-384 (2001)

  • [文献書誌] Sonoike, K., Kudoh, H.: "Photoinhibition of photosystem I"PS2001 Proceedings. S8-002. (2001)

  • [文献書誌] Aiba, H. et al.: "Analysis of a cyanobacterium Synechocystis sp. PCC 6803 genome"PS200l Proceedings. S41-010. (2001)

  • [文献書誌] Kudoh, H., Sonoike, K.: "Development of chlorophyll bleaching in cucumber leaves"PS2001 Proceedings. S8-022. (2001)

  • [文献書誌] Higuchi, M., Noguchi, T., Sonoike, K.: "Reduction of Mn cluster in the oxygen evolving complex"PS2001 Proceedings. S22-017.

  • [文献書誌] Sonoike, K., Hihara, Y.: "Regulation of Photosynthesis : Chapter 29"Kluwer Academic Publishers. 25 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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