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2001 年度 実績報告書

ゲノム研究基軸放線菌における抗生物質生合成遺伝子機能の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 13206020
研究機関東京大学

研究代表者

市瀬 浩志  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (40282610)

キーワードゲノムシークエンス / 抗生物質 / 生合成遺伝子 / 放線菌
研究概要

ゲノム研究基軸放線菌Streptomyces coelicolor A3(2)の生産する抗生物質アクチノロジン(ACT)並びにこれと類縁の他のベンゾイソクロマンキノン(BIQ)系抗生物質に注目し,その生合成を司る構造遺伝子群の機能・制御を解析し,二次代謝制御を通じた遺伝子ネットワーク解明さらには生命現象の網羅的理解に資することを目的とする。今年度の成果は以下のとおりである。
1)ACT生合成クラスター中に存在する遺伝子actVI-ORFAの破壊体から得られている新規代謝産物NHABに注目し、その生成とACT生合成系との関連を炭素、13及び重水素を用いた標識実験で検討し、NHABがACTの生合成経路に由来する新規シャント化合物であることを証明した。
2)前年度に機能を確定したACT生合成の立体化学制御に関わる鍵遺伝子actVI-ORF1に関して、その酵素発現系に合成した基質アナログを投与し、バイオトランスフォーメーションでの活性確認に成功した。
さらに大腸菌での組換えダンパクの発現も行い、in vitroでの活性検出を進めている。
3)その破壊体がユニークな代謝プロフィールを与えるactVI-0RFAに関して、その破壊体と野生株においてACT生合成の構造遺伝子に関して、生合成初期で働くポリケタイド合成酵素め発現レベルには変化がないことがウエスタンブロット解析により判明した。
actVI-ORFA相同遺伝子はACT生合成系ばかりでなく他の放線菌由来芳香族系ポリケタイド生合成遺伝子クラスターに普遍的に存在するにも関わらず、機能機知の遺伝子とも有意な相同性が見出されず、その機能が確定されていない。我々は本遺伝子の生合成酵素複合体系全体へ関与を考えているが、仮に本遺伝子機能が証明された場合、抗生物質生産を解明する上で一般性の高く、国内外での関連研究者への有用な知見となる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 市瀬浩志: "ゲノム研究基軸放線菌を用いた天然物生合成鍵反応の解析"第13回天然薬物と応用シンポジウム講演要旨集 (ISSN 0919-2085). 13. 192-196 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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