SCFユビキチンリガーゼに依存したユビキチン化とそれに伴う分解は、細胞周期G1/S期の進行、グルコース代謝、アミノ酸合成などの制御にかかわる。このSCFユビキチンリガーゼを構成する蛋白質群のなかで、ユビキチン化の標的蛋白質を認識するのがF-box蛋白質である。 F-box蛋白質は、これまで遺伝学的にCdc4、Grr1、Met30が明らかにされてきたが、出芽酵母の全ゲノム塩基配列の決定により、さらに新規のF-box蛋白質が14種類存在することが明らかになった。このことは、SCFユビキチンリガーゼのかかわる制御が、予想以上に広範囲であることを意味している。したがって、それぞれのF-box蛋白質が認識する標的蛋白質を明らかにすることが重要である。 そこで、本研究では、SCFユビキチンリガーゼの標的蛋白質をスクリーニングする方法論を開発し、標的蛋白質のスクリーニングを行った。
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